「本当にいじめをしたんですか?」問われた小山田圭吾は、何と答えたか 障害のあるアーティストたちとのコラボで奏でた音
『寛容』という言葉がそこにあった
この光景を見ていた貫太の父親・輪島裕之はこう語っている。
「世の中に、今、足りないモノがそこには生まれていました。そう、『寛容』という言葉がそこにありました。なんだろうか? これでいいのだ、と思った」
その後はまたそれぞれ気ままに過ごす時間に戻っていった。
貫太以外のアーティストたちは小山田がミュージシャンだという認識もない。その他大勢の中の一人である。その他大勢の中の一人として、自分の作品を自慢して見せたり、自分が着ているTシャツを見せたり、それぞれにやり取りをしていた。
小山田は話しかけられると、フラットに会話をしていた。そこには「障害者だから」という垣根はない感じだった、とその場にいた人たちは語る。途中、遠方から参加していたアーティストたちは一人、二人と早めに帰っていった。小山田は最後まで会場にいて、みんなとの時間を過ごしていた。
*本文中、敬称略
【展覧会情報】
「Glow Within -Corneliusと13人の作家の声-」
会期:2025年8月30日(土)~9月26日(金)
時間:10:00~19:00
場所:HERALBONY ISAI PARK(岩手県盛岡市菜園1丁目10-1 パルクアベニュー川徳 1階)
休館日:カワトク休館日に準ずる
入場料:無料
※会期中、作品の入替えあり
取材協力:輪島貫太、輪島裕之、瀬戸口庸子、株式会社ヘラルボニー
参考文献:『小山田圭吾 炎上の「嘘」東京五輪騒動の知られざる真相』中原一歩(文藝春秋)、『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか 現代の災い「インフォデミック」を考える』片岡大右(集英社新書)、『異彩を、放て。: 「ヘラルボニー」が福祉×アートで世界を変える』松田崇弥・松田文登(新潮社)















