日本人夫は失踪、“替え玉”2人は病死とバラバラ遺体…「中国人妻」が指名手配後に訪れた温泉街とマスコミに送った釈明の手紙

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果たして真実は

 2007年10月17日、東京都江東区で51歳の女が逮捕された。女は指名手配から5年以上の逃亡生活を送っていた中国人の尹麗娜(いん・りな)。元夫の死亡を偽装し、財産を奪うために虚偽の内容で書類を提出するなどした容疑である。だがその過程で、2002年2月に替え玉の男性を殺害していた。

 ただし、元夫も自宅に血痕などを残して行方不明。さらにはもう1人、別の替え玉の男性がバラバラ遺体で発見されていた。果たして尹は3人とも手に掛けたのか。5年におよぶ逃亡生活の間に何をしていたのか――。「週刊新潮」のバックナンバーで、闇深き「替え玉殺人事件」を振り返る。

(全2回の第1回:「週刊新潮」2002年5月30日号、7月11日号、2007年11月15日号を再編集・加筆訂正しました)

 ***

3姉妹が気付いた異変

 すり替えられた死者、山林で発見された頭蓋骨、アパート室内の血痕――。不気味な痕跡から浮かび上がった事件は、発覚当初から謎だらけだった。

 大阪市に住むAさん(77=当時)が石川県野々市町(現・野々市市)で死亡したのは、2002年2月16日のこと。検死の結果は「病死」である。死亡届が提出され、遺体は荼毘に付された。

 Aさんには離婚した妻とのあいだに3人の娘がいた。Aさんの死亡から2カ月後、長女は身に覚えのない住民票の移動について役所から問い合わせを受ける。ほどなくして妹からは、3姉妹の住民票が勝手に移動されていたという連絡が入った。

 不審に思った長女は、Aさんの戸籍を確認して愕然とした。生きているはずの父親が死亡し、生前に中国人妻と入籍していたのだ。そこで、大阪在住の次女は大阪府警に相談。ほどなくして、石川県警から府警に届いた検視写真を見るとこう叫んだ。

「父ではありません!」

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