日本人夫は失踪、“替え玉”2人は病死とバラバラ遺体…「中国人妻」が指名手配後に訪れた温泉街とマスコミに送った釈明の手紙
逃亡中に新聞社宛ての手紙
尹の指名手配後、捜査本部はAさんの殺人容疑で容疑者不詳のまま尹のスナックなどを現場検証。三女を装って住民異動届を提出した女が逮捕されるなど捜査は進み、尹のスナックが偽装結婚ビジネスの舞台だった事実も明らかになっていく。
2002年5月20日には日本人の男D(61)も尹とおなじ容疑で指名手配された。が、Dはその数日後、石川県内の路上で盗難車を運転していたところを見つかり、窃盗容疑で緊急逮捕。大阪に身柄が移された後、本来の容疑で再逮捕された。
DはBさんが死亡した石川県の農家の紹介や、Aさんが所有する土地の不正取得に関する手続きなどを“担当”。尹が死亡届を出す際にも同行し、検視と葬儀に立ち会った。捜査本部は当初、越田が主犯格と判断していたが、殺人容疑での逮捕は2007年の尹の逮捕まで持ち越されることになる。
一方、尹は意外な行動をとった。同年5月22日に投函した新聞社宛ての手紙で、Aさんの土地を「偽装相続をした犯人」と自称したのだ。だがAさんとは喧嘩別れで音信不通、替え玉のBさんはスナックの客で、治療費がかさむためAさんの保険証を使わせたと釈明した。
海外逃亡の交渉に失敗か
手紙を投函した翌日、尹は和歌山市内の温泉街に姿を現した。
「“金”と名乗るその女はサングラスをかけていました。持ち物は、手提げバッグ1つだけです」(旅館関係者)
温泉街の南にある港は密航組織の拠点といわれ、中国からの密航者が流れ着いていた。尹はそこで中国マフィアと接触し、海外逃亡を目論んだとみられている。この滞在と前後して、捜査本部は尹が日本人に成りすまして申請した偽の旅券を押収していた。
海外逃亡の交渉に失敗したのか、尹は次に同じ旅館に宿泊していた男性を口説き、その男性の車で東京に向かった。
車を降りた場所は台東区浅草の雷門前。「山谷へ行く」と言って男性と別れたのを最後に足取りは途絶えたが、5年以上を経て大阪府警に情報がもたらされた。
「尹とそっくりの女がいる」
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「私は台湾人で不法滞在だから、見つかったら強制送還される」と言った――。第2回【02年「替え玉殺人」で指名手配「中国人妻」 逃亡生活5年を見ていた“内縁の夫”の告白「アイスピックで首を刺されたこともある」】では、「尹麗娜」と知らずに同棲していた内縁の夫の証言を伝える。
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