あなたは生活習慣病の診察で無駄な医療費を払わされているかもしれない…医療費を取り戻すためには「診察明細」のどの項目を見るべきか

国内 社会

  • ブックマーク

 診療報酬アップで医療費の自己負担は増える一方だが、医者の言われるままに支払っている患者は多いのではないか。しかし、生活習慣病の診察では過剰に請求されている例がある。医療費問題に詳しい東京新聞編集員の杉谷剛氏が解説する。

 杉谷剛氏は、東京新聞の24年10月と25年11月の紙面で、各6回ずつ「医療の値段」という連載を手掛け大きな反響を呼んだ。

 2026年度の診療報酬の改定で、医療費はついに50兆円を超える見通しである。診療報酬とは、診察や検査、処置など約5000項目ある医療行為の単価(点数で記載され1点が10円)のことだ。しかし、膨張する医療費には削減すべき大きなムダがある。

 杉谷氏によれば、

「24年6月に行われた前回の診療報酬改定で、生活習慣病の診療代の請求(算定)方式が変わったことに便乗し、高額の治療費を請求するようになった“かかりつけ医”がいます。また、ほとんどの患者が複雑な診療報酬の仕組みを知らないのをいいことに、最も患者が多い生活習慣病の治療で、患者を頻繁に来院させる“頻回診療”もかなり行われています」

 24年度の診療報酬改定で、高血圧・糖尿病・脂質異常症の3つの生活習慣病の管理料の見直しが行われた。管理料とは、簡単に言えば、医師が患者に疾患の改善を口頭で指導するのに対し、患者が支払う費用のことだ。もともとは「様々な技術料がある外科医に比べ、内科系は薬の処方しかないということで、内科系の底上げの点数として設けられた報酬」である。

 厚労省は、増大する医療費を抑制するために、この3つの生活習慣病の算定基準を「生活習慣病管理料(I)」と「生活習慣病管理料(II)」に分けた。その結果どうなったか。杉谷氏は語る。

「(I)だと、検査や注射、病理診断などがパッケージされた包括料金なので、検査が多い人ほど割安ですが、たいていの患者は検査回数が少ないので割高になります。検査の多い人だと、診療所は(II)で算定した方が、検査料がその都度、別途に請求できるので収入は多くなります。どちらにするかは医師の判断ですが、一般的には(II)が多いと思われます」

(I)と(II)では、支払う医療費に2倍以上の差があるのだ。日本医師会はこの算定方式に反対し、なかには割高の(I)を請求する悪徳医師がいるという。

 ***

 新潮QUEで配信中の記事【“悪徳医師”はこうして医療費を水増しする 「診療報酬改定」の悪用を見抜く「診療明細」の見方】では、杉谷氏が、診療明細書のカラクリに気付き医療費の削減に成功した患者の実例などをもとに、「医療費の取り戻し方」を詳しく解説する。中には自己負担が3分の1になり、薬代も半分になったケースもあるという。

デイリー新潮編集部

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。