「罪悪感は?」「ありません」…自殺志願女性2名を「承諾殺人」齋藤純被告 手紙で明かした「被害者の頭蓋骨を部屋に飾った理由」

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 この7月、被告に懲役10年の判決が下されたさいたま「承諾殺人」。【前編】では、被告人から筆者に届いた手紙を元に、2015年、齋藤純被告が、自殺願望のあった横浜市在住のBさん(当時22歳)を「承諾殺人」という形で絞殺するまでを追った。だが、齋藤被告の殺人衝動はこの一件では収まらなかった。実際、今年4月にさいたま地裁での被告人質問において齋藤被告は、「その(=Bさん殺害後の)段階では(殺人衝動が)残っておりました」と明かしている。【後編】では2018年に起きた「第2の殺人」について詳述する。

【前後編の後編】
【高橋ユキ/ノンフィクションライター】

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不忍池でボートに

 2017年11月、齋藤被告はX(旧Twitter)を通じ、茨城県在住のAさん(21=当時)と接触する。一度は承諾殺人実行の約束をしたAさんが直前に家族のことを思って翻意し、来訪しなかったこともあった。それでも関係は途切れず、二人は「一度友人として会おう」と、上野の不忍池でボートに乗ることになる。「そこまで、結構会話が弾んで仲良くなったような気がしていたので」と、齋藤被告は当時の心境を被告人質問で語っている。

 2018年1月4日、Aさんは大宮の氷川神社参道広場で齋藤被告と合流し、齋藤被告が両親と同居している自宅へ向かった。この日に殺害を実行することになった理由を、齋藤被告はこう説明している。

「私が実家暮らしでして、両親が、自営業なんですね。年末年始、1月3日までは両親が休みで家にいるということで、1月4日になれば仕事始めで……私が動きやすいということで、その日に設定しました」(被告人質問での発言)

骨がとてもきれいだったので…

 遺書を書かせ、睡眠薬を渡した手順はBさんのときとほぼ同じ(【前編】参照)だったが、今回は最後まで見届けている。

「その1時間の間に……ロープをつるしたはしごが用意してありましたので、Aさんを抱えて、はしごのほうまで運んでいって……」(同)

 この自宅犯行という発想には、2017年に発覚した座間9人殺害事件(実行犯・白石隆浩)からの影響もあったと齋藤被告は認めている。当時、齋藤被告と白石はTwitter上で相互フォローの関係にあったが、直接のやり取りはなかったという。「手口的なところを参考にしました。そこが一番です」「家の中で箱の中に骨が入ってて、それを煮込んでたってのを聞いて……自宅という選択肢もありかと思い、自宅でということにしました」と、8月から9月にかけてのさいたま拘置支所での面会で語っている。

 殺害後、齋藤被告は遺体を解体した。頭蓋骨の一部は、自室のガラス製飾り棚に長く飾られ続けることになる。

「元々残すつもりはなかったんですが、解体中に出てきた骨がとてもきれいだったので、とっさの判断で、ああ、これはちょっと取っておこうということにしました」(被告人質問での発言)

 齋藤被告はかねて西洋美術のヴァニタスやメメント・モリ(静物画に無造作に置かれた頭蓋骨)に憧れがあったと明かしている。〈博物館のガラスの向こうの頭蓋骨に憧れがあってですね……実際に僕はあの頭蓋骨をときどき絵に描いてもいたのですが〉(7月29日付の手紙より)。Aさんの事件後、殺人衝動は「とても落ち着きました」と齋藤被告は被告人質問で語っており、以後、同種の事件を起こしていない。

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