五輪と比べて「アジア競技大会」の注目度が低すぎでは? これまで日本人4選手が受賞した「MVP」に輝くのは誰か 「北島康介」「池江璃花子」よりも早くMVPを獲得した「日本人スプリンター」とは
その他の注目選手たちは
他に、これまで受賞していない競技では、卓球に可能性を感じる。9日のWTTチャンピオンズ横浜で兄妹同時優勝を果たした張本智和・張本美和がアジア競技大会にもそろって出場する。兄・智和は団体、シングルス、ダブルスの3種目に出場。妹・美和は加えて混合ダブルスにも出る。美和は女子ダブルスで早田ひな、混合ダブルスで松島輝空(そら)とコンビを組む。舞台は、今年の日本選手権で4冠に輝いた時と同じスカイホール豊田。4種目で金メダルを獲れば、MVPに推す声は高まるだろう。難敵はやはり中国。5月の世界選手権団体戦では男女とも決勝で中国に敗れている。卓球においては、「アジアを制することは世界を制すること」につながる。世界一と同様の価値を持つアジア王座への挑戦だ。
陸上では、3種目以上にエントリーしているのは田中希実ひとり(女子1500メートル、5000メートル、1万メートル)。田中がアジアの舞台でどんな快走を見せてくれるか。
MVP受賞は難しいだろうが、陸上には見どころは多い。今季好調で連続して日本記録を更新した女子100メートルハードルの中島ひとみ。男子110メートルハードルの村竹ラシッド、泉谷駿介にも金メダル争いの期待がかかる。
パリ五輪金メダリストのやり投げ・北口榛花も出場する。昨年からケガで調子を落としているが、新たに男子やり投げ世界記録保持者のヤン・ゼレズニー氏の指導を受け、いっそうの成長が期待されている。たとえ金メダル1個でも、北口が、2008年以来破られていない72メートル28の世界記録を更新するようなビッグ・スローを見せれば、MVPに選ばれる可能性はあるだろう。
そのほか、「ファンが選ぶ特別賞」があるとすれば、有力候補は、女子ソフトボールの上野由岐子投手と、競泳の鈴木聡美選手。
女子ソフトボール日本代表は、アジア競技大会で6連覇中。2002年釜山大会ではそれまで3連覇していた中国を破り初優勝。20歳だった上野はその立役者のひとりだった。以来、エースとして日本代表の快進撃に貢献し続けた。「アジア競技大会は今回が最後になるだろう」「今しかできないピッチングがある」と語る44歳になった上野の投球を楽しみにしたい。
鈴木聡美は、2014年仁川大会の女子50メートル平泳ぎで優勝をはじめ、アジア競技大会で金メダル4個、銀メダル4個、2010年の広州大会では銅メダルを獲得している。その鈴木が、先のパンパシフィック水泳選手権の女子100メートル平泳ぎで銅メダルを獲得。好調ぶりを見せてくれた。アジア競技大会で計10個目のメダル獲得の期待はふくらんでいる。



