ランチパックも危ない! 「食べてはいけない超加工パン」実名ランキング

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「超加工食品」とは

 この論文に掲載された衝撃的なデータは、「大規模コホート」と呼ばれる研究方法によって得られたものである。国立がん研究センターのHPによると、「コホート研究」とは、

「現時点(または過去のある時点)で、研究対象とする病気にかかっていない人を大勢集め、将来にわたって長期間観察し追跡を続けることで、ある要因の有無が、病気の発生または予防に関係しているかを調査」

 するもの。今回の研究の目的は〈超加工食品とがんの危険性〉(論文より、以下同)を調べることで、対象となったのは、フランスのWebベースのコホートに参加した18歳以上の10万4980人(年齢中央値42・8歳)。調査期間は2009年から17年までの8年間だ。対象者は食事記録を継続してつけ、病気になった場合は自己申告する。ただし、がんに関しては「漏れ」が出ないよう徹底的にフォローしている。がんが報告された場合には、調査員が参加者に直接連絡をとってカルテの提供を要請。さらに、研究班は政府の許可を受けて国民健康保険システムに関連するデータベースに接続し、参加者ががんの報告を怠る危険性を低下させたという。それだけではなく、フランス全土の死因別死亡調査も利用し、参加者の死亡によってがんの報告が行われないリスクも低下させる、という徹底ぶりなのだ。

 この論文では、世の中に溢れる食品を仕分けるのに「NOVA分類」というものを用いている。これは09年にサンパウロ大学の教授らの研究チームによって初めて提案されたもので、現在では、様々な国での研究に使われている。「NOVA分類」では、全ての食品は次の4つのグループに分けられる。

グループ1・「未加工ないしほとんど加工されていない食品」(例・加工されていない肉や野菜)
グループ2・「加工された家庭料理の材料」(例・料理塩や酢)
グループ3・「加工食品」(例・果物の缶詰や燻製肉)
グループ4・「超加工食品」(菓子パンやインスタント食品)

「NOVA分類」によると、超加工食品の特徴は、「すぐに食べたり飲んだり、温めたりできる」「非常に口当たりが良い」「洗練され魅力的な包装がされている」といった点。興味深いのは、超加工食品に特徴的な食品添加物など(以下、「超加工用添加物」)について、〈グループ1の食品や家庭料理の風味を模倣したり、最終加工品の不快な食感を隠したりする目的〉などで使用されるものと規定し、香料や化学調味料などを、具体的に例示していることだ。

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