10年間で摂取する食品添加物は36キロ! 偽装食品も見破れる無添加食材ライフとは?

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 食品偽装問題で、日本が揺れている。
 高級ホテルや老舗百貨店……芋づる式に発覚した食品偽装に、消費者の不信感は募るばかりだ。
 しかし、たとえ偽装食品を出されたところで「本物か、偽物なのか分からない」というのが私たちの本音ではないだろうか。
 偽装にダマされないために、普段の食生活から味覚を鍛えていくことも一つの手。2014年版『ミシュランガイド』で1つ星を獲得(5年連続)した食文化サロン「白金劉安」店主で、漢方食養生の研究家でもある那須正則氏はこう語る。

「私の店では食品添加物を一切使わない料理を提供しています。子供の頃から6年以上、毎週家族でお店に通ってくれている女の子は、他で外食すると決まって『野菜の味がしない』『後味が気持ち悪い』と言って一切口にしないそうです」

 この女の子の母親は、家庭でも添加物を使用した料理は作らないようにしているという。
 確かに、毎日添加物ナシの健康的な料理を食べられる環境は理想的。とはいうものの、子供の頃からずっと無添加の食生活を続けている、という人は珍しいだろう。
 ただ、こういうデータがある。

「食品添加物研究者によれば、加工食品を多く利用する人は、1日あたり概算で10gの食品添加物を摂取していると言われています。つまり1年で、3.65kgになります」(那須氏)

那須正則氏が普段使っている調味料。

 1年間で3.65kg。では、離乳食を終えた3歳頃から20歳まで、この量の食品添加物を摂り続けたとしたら一体どのぐらいの量になるだろうか。

 ……その量なんと、66kg! グラムではない。キログラムである。総務省統計局の統計(平成22年度調査)によると、20歳男子の平均体重が61.8kgというのだから、この場合だと20歳になった時点で、自分の体重よりも多い量の添加物を摂っていることになる。

 添加物を摂らない食生活は、味覚を鍛えるだけでなく、健康維持にもつながってくる。今回は無添加・保存料ナシの料理を集めたレシピ集『醤から手作り!「白金劉安」の美肌料理』からコラーゲンたっぷり、美肌効果もある食事を一つご紹介しよう。

■キーワードは、“皮・骨つき”。

「煮魚や焼き魚の皮を外す方をよく見かけますが、もったいないですね。この皮の部分に旨味とコラーゲンが詰まっているので、是非召し上がってください」(那須氏)

 那須氏のオススメは、魚売り場にある「魚のアラ」を使った煮付けだ。
 作るときのポイントは、煮汁に入れる醤油の量を通常の半分にして、減らした分に黒酢や純米酢、バルサミコ酢を加えること。そうしてできたものを、一晩冷蔵庫で寝かせる。次の日には煮汁がコラーゲンたっぷり、ぷるぷるの煮こごりになっているので、これも全部いただこう。醤油を減らしてお酢を加えることで、塩分使用量も通常の半分近くになっているのでご安心を。しかも、お酢に含まれる“酢酸”等により、「血糖値の上昇抑制・疲労回復・便秘症改善・食欲増進・カルシウムの吸収促進」の効果も期待できる。

 無添加食材を普段の食事に取り入れれば、偽装食品に負けない舌を鍛えられるだけでなく、健康と美肌も手に入るなど、良いことずくめ。まずは明日の夕飯に向けて「ぷるぷるアラ煮」を試してみてはいかが?

デイリー新潮編集部

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