グリ森「キツネ目の男」はおとり役だった? 公開されなかった“モンタージュ写真”

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“キツネ目”はおとり役?

 似顔絵を作成した7人は、のちに「キツネ目の男」の捜査に関する一切を担う専門部署(通称・F担)に配属され、その行方を追うことになる。そんな彼らが今もって謎だと首を傾げるのが、男がとったあの奇妙な振る舞い(※(上)参照)だ。

「あとになって考えれば考えるほど、訳がわからない。大胆というより、自ら、私は不審者ですと公言しているかのような行動だった。もしかしたら単なるレポだったのかもしれない」(F担の1人)

 レポとは警察用語で「おとり役」を意味する。仮に「キツネ目の男」がおとり役だとしたら、犯人グループの意図はどこにあったのか。別のある府警幹部は、こう推察する。

「やはり一番の目的は、警察の動きを確認するためでしょう。もしかしたら男は職質されるのを待っていたのかもしれません。だからこそ、わざと目立つような不審行動をとったとも考えられます。そして、そんな状況を確認できる離れた場所に本当の犯人一味がおり、その人物は目立たず、用心深い。例えば、女ということもあり得ます」

 ただ、その場合、犯人グループと「キツネ目の男」の接点が問題になる。おとり役は、あくまでも「トカゲのしっぽ」として切り離せる人物でなければ、その意味をなさないからだ。考え始めると疑問は際限なく浮かび上がってくるのである。

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