世界遺産「和食」を堪能するには? 4つの基本ルール

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 年末になって「和食」が世界無形文化遺産に指定されたり、ミシュランガイドが発売されたりと、「食」への関心が一層高まっている。美味しいものを食べたいというのは、多くの人に共通する欲望だろう。
 もっとも、いかに料理が美味しくても、その場の雰囲気等で台無しになることもある。幼い頃から、料理研究者の父・辻静雄氏に味覚の英才教育を受けてきた辻芳樹氏(辻調理師専門学校校長、辻調グループ代表)は、近著『和食の知られざる世界』(新潮新書)の中で、食事をきちんと味わうために自らが心がけていることを挙げている。そのうちのいくつかをご紹介しよう。

○評判の店や、初めての店に出かけるときは、あらかじめ批判的になったり、過剰な期待をしないこと。期待に胸膨らませるのはいいが、予断は失望のもとになる。自分を無にして料理に対して素直になること。

○料理が出ているのにぺちゃくちゃ喋り続ける人とは食べに行かない。料理の「食べごろ」を逃すことになる。

○料理を主役にした食事会の場合、6人以上では行かない。和食店の場合、食器は一組5客が基本なので。また、アラカルトで頼む店の場合、人数が多くなると、店が同時に料理を出すのが困難になる。

○喧嘩する可能性のある人、楽しく議論が出来ない人とは行かない。

 もちろん、ここに挙げたのは、辻氏自身の心がけである。会合の目的によって注意点は異なることだろう。大人数の会合ならではの楽しさもある。
 しかし、せっかく我らが「和食」が「世界遺産」になったこの時期、本当に料理と向き合って美味しいものを堪能するためには、それなりの心がまえでのぞんだほうがいいのではないだろうか。

デイリー新潮編集部

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