元マイクロソフト社長・成毛眞が試行錯誤の末完成させた「究極の卵かけご飯」がスゴイ

社会2017年4月19日掲載

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究極のレシピ

 外国人から見ると、生卵を食べるのは気持ち悪いそうだが、卵かけご飯は、日本人にとってソウルフードの一つである。

 卵かけご飯の専用醤油「おたまはん」の地元、島根県雲南市で第1回「日本たまごかけごはんシンポジウム」が開催されたのは2005年10月28日~30日のこと。これにちなんで10月30日は「たまごかけごはんの日」として、日本記念日協会にも記念日として認定されているという。

 トッピングレシピの人気投票をしたり、それらを試食できるシンポジウムは、昨年ですでに12回を数えている。

「えっ!? ご飯に生卵と醤油をかけるだけでしょ?」

 と思う方はまだまだ初心者。

 最近では、白身と黄身を分けて用いるというやり方の人気が高い。

 それも「フワフワ・メレンゲTKG(卵かけご飯)」といって、白身と黄身を分け、まずご飯と白身だけ勢いよく混ぜてメレンゲ状にし、その上に黄身をのせる。そこに醤油を加え、黄身を崩しながらいただくのが究極とされる。さらに、卵を一旦冷凍し、解凍して同様に作ると、水分が抜けた卵で濃厚さが増す、という技まであるらしい。

 この「フワフワ・メレンゲTKG」をかねてより、こよなく愛しているのが元日本マイクロソフト代表取締役社長で、現在はノンフィクション書評サイト「HONZ」代表も務める成毛眞さんだ。それもトッピングは全くしない純正派だという。

 さまざまなレシピを試した末に、成毛さんが辿りついた「最高の卵かけご飯」の作りかたを、成毛氏の新著『コスパ飯』からご紹介してみよう(以下、「 」内は同書から引用)。

■まるでカルボナーラ

 まず意外なのは、ご飯は「玄関開けたら……」の「サトウのごはん」を用いるという点だ。別に手間を惜しんだり、ケチッたりしているのではない。妥協の産物ではなく、「これがうまいから」そうしているのだという。

 また、卵も普通の市販のもので十分だという。

 温まった「サトウのごはん」を茶碗によそい、そこにまず白身だけを加え、しゃかりきに混ぜる。

「混ぜると言うより泡立てると言った方が正しいだろう。白身はメレンゲ状に泡立ちつつ、ご飯の熱でほんのわずかに固まろうとする。ほどよく混ざったところで、黄身を乗せる」

 ここから先が、成毛流の神髄である。

 ご飯も卵も普通のものだが、ここで成毛氏が使うのが「燻製醤油」。その名の通り、燻製をした醤油で、スモーキーな香りがするものだ。

「この後は、箸で黄身を割りながら一気に食べ進む。混ぜない。燻製醤油のかぐわしさはベーコンのそれを彷彿とさせ、食べているのは卵かけご飯なのかカルボナーラなのか、一瞬、惑う」

 当然ながら、燻製醤油は、普通の醤油よりも高価である。しかしながら、調味料だけは価格を度外視して吟味して選ぶべきだ、というのが、「外食で高い金を払うよりも、自宅で美味しいものを作って食べたほうがいい」と考え、試行錯誤を続けている成毛さんの到達した結論なのだそうだ。

 もちろん、これはあくまでも成毛さんにとってのベストレシピ。

 最高の卵かけご飯をそれぞれが追求できるのも、日本人ならではの喜びの一つだろう。皆さんのベストのレシピはいかなるものだろうか。

デイリー新潮