薬物過剰摂取にカヌーで行方不明… 「ケネディ家の呪い」は今も続いているのか 今度はロバート・ケネディ氏の孫娘が42歳で逝去

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悲劇の原因は何か

 明治大学名誉教授でケネディ一族に詳しい越智道雄氏(2021年に84歳で他界)は、かつて週刊新潮の取材に「一族は負けず嫌いで、向こう見ずな面もある。女性に溺れたり、ケネディ家の名が重荷になって酒や薬物に走ることも。悲劇の原因は一族の気質につながっています」と述べている。

 まさに、一族の栄華の源を築いたジョセフ・パトリック・ケネディの強欲さ、強い上昇志向のイメージと重なる。「ケネディ家の呪い」という言葉の陰には、成功への過程で人の恨みを買ってきた報いでは、との見方が潜んでいる。

「呪い」を吹き飛ばす人物は現れたか

「呪い」と噂される悲劇以上に、国民に大きな期待を抱かせるような人物はケネディ家に現れなかったのだろうか。JFKの長男、JFKジュニアは、早くから将来の大統領候補との期待を集めていた。というのも、父の葬儀で棺に敬礼した3歳当時のけなげな姿が国民の目に焼きつき、皆が成長を見守るような気持ちになっていたのだ。法律を学び、政治を扱う雑誌を発行、華麗な外見でスター同様の人気を誇ってもいた。だが、彼の人生もまた突然暗転する。1999年、自家用機でいとこの結婚式に向かう途中に、妻とともに墜落死。38歳だった。

 以来、彼をしのぐ存在感を備えた人物はケネディ一族から現れていないという見方が、アメリカ国内では大勢である

 アメリカ国民に過去の大統領に対する考え方を問えば、JFKが圧倒的な支持を集める一方で、ケネディ家の影の部分も多く語られるようになった。JFKの長女、キャロラインは2008年の大統領選挙でオバマ支持を早々と表明して流れを作ったように、一定の影響力はあった。とはいえ、2013年から2017年にかけての駐日大使の頃の様子は、アメリカではさほど注目されなかった。このような状況を前出の越智氏は「王朝と呼ばれたケネディ家も次第に旧家のような存在に変わりつつあります」と週刊新潮の取材に語っていた。

近年のケネディ家

 現役政治家として着実な歩みを進めていたのは、1980年生まれのジョセフ・パトリック・ケネディ3世だ。JFKの弟であるロバート元司法長官の孫にあたり、2012年に下院選挙に初当選。以来当選を重ねていたが、2020年、マサチューセッツ州の民主党上院予備選挙でまさかの敗退を喫してしまう。

 さらには一族に混乱まで生じている。

 ケネディ家の政治的な流れを考えれば、一族は昔から民主党支持である。JFKの弟であるロバート元司法長官の11人の子供のひとり、ロバート・ケネディ・ジュニアは共和党のトランプ政権で2025年以来、厚生長官を務めている異色の存在だ。弁護士や環境保護活動家として知られてきたが、2023年に大統領選挙に無所属で立候補を表明。当初は民主党からの出馬を目指し、注目を集めたが、当のケネディ家は、キャロライン・ケネディをはじめ反対した。ロバート・ケネディ・ジュニアが、かねてワクチンの効果に対して根拠のない批判を展開、陰謀論めいた発言を繰り返していたからだ。

 民主党では支持を集められず、無所属で立ったものの従来の政治に対しての敵意以外には、何ら具体的な政策を語ることができなかった。結果として選挙戦から事実上撤退してトランプ氏の支持に回り、よりによってワクチンに関係する厚生長官に任命された。ケネディ家からは一族の面汚しと言わんばかりに批判されているが、動じる様子はない。

 本来ならケネディ家は、トランプ大統領に対抗する民主党の原動力になるべき存在である。それが反対に、一族のひとりがトランプ政権の一翼を担っている形だ。

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