大輪でピンクが鮮やかな「プリンセス・アイコ」…では27年「横浜花博」成功のカギを握る“女性皇族”といえば 皇室とバラの深い関係
愛子さまにちなんだ新種も
最後は有料施設の「横浜イングリッシュガーデン」で、2200品種2800株が植えられており、世界でも屈指のバラのコレクションを誇る。春はローズトンネルが圧巻だが、「春のボリューム感に対して秋バラは色と香りを一輪一輪、堪能することができるよう、演出がなされている」(同)というのが、大きな特徴だ。横浜市には国際コンクールで銅賞を受賞した黄色い新品種「ローズヨコハマ」や横浜開港150周年で命名が行われたサーモンピンクの新品種「はまみらい」もある。
実は歴代の女性皇族には、それぞれの方々に、優雅で上品なイメージを重ねてネーミングされたバラが数多くある。
まずは上皇后美智子さまが、皇太子妃時代の1966年にイギリスのディクソン社から献呈された「プリンセス・ミチコ」。これは日英友好の印として、文字通り次期天皇の「ブリンセス」だった美智子さまの名前を冠にして進呈された、鮮やかなオレンジ色のバラだ。エリザベス女王時代の英国王室を通じて美智子さまに贈られた。さらに美智子さまには上皇陛下の即位後にも、プリンセスからエンプレス(皇后)となったことを祝い、同じくイディクソン社より1992年に「エンプレス・ミチコ」が贈られている。プリンセス・ミチコの鮮烈な発色とは対照的で、優美な淡いピンクの色が特徴だ。
「『国母』として包み込むような優しさを表現して、新たに開発された新品種との説明をお聞きしました」(宮内庁関係者)
戦後初の民間出身のプリンセスとして「ミッチーブーム」を巻き起こした美智子さまに続く世代のプリンセスが、皇后雅子さまと、秋篠宮妃紀子さま。お二人にも、重要な皇室の祝賀に合わせて新種のバラが命名され、献呈されている。
雅子さまには女性慈善事業家名にちなんで「エグランタイン」と名付けられたバラがご結婚を祝して結婚翌年の1994年に贈られた。ピンク色が特徴的なイングリッシュローズだ。後に国内では「マサコ」の愛称で定着している。現在では広く愛されるようになっており、波打つように咲く、気品あふれる純粋なバラとしても知られる。
「いい夫婦の日」のギフトに
また「プリンセス・キコ」は、紀子さまに捧げられた日本生まれのバラで、紀子の「きこ」という響きと、ご自身が持つ「優美」な雰囲気にちなんだもの。ピンク色の花を咲かせる。さらに天皇皇后両陛下の長女の愛子さまにも2002年、「プリンセス・アイコ」と冠したバラが、誕生を祝して捧げられている。華やかな雰囲気を醸し出し、ピンク色の大輪の花を咲かせることで有名だ。
そして極めつきが、バラが紡いだ日英の絆から生まれた“友情のバラ”だ。
2001年にスコットランドで作出され、翌02年に信子さまへ贈られたものである。信子さまは以前、岐阜県にある日本最大級のバラ園「花フェスタ記念公園(現・ぎふワールド・ローズガーデン)」のフレンドシップガーデン名誉園長を務められていたが、その就任に伴い英国立バラ協会から「プリンセス・ノブコ」と命名された新種が贈られているのだ。
秋バラが見頃の時期にあって、近年は「いい夫婦の日」として定着した11月22日は、パートナーへ日頃の感謝や愛を伝える日として、日本で最もバラが贈られる記念日でもある。
都内の生花店店員は「1本の場合はあなたしかいない、3本だと愛しています、8本なら感謝していますといった意味を込めて贈るのが人気です」と話しており、バラはいい夫婦の日を記念したギフトの王道とも言われる。「赤は愛情、ピンクは感謝ややさしさのイメージです」(同生花店店員)
日本ばら会では、横浜花博の屋内エリアへ来年5月に出展することが既に決まっており、宮内庁関係者は「基礎自治体としてのシンボルである市花をバラとし、政令指定都市でもある横浜市を会場とする以上、花博開催に合わせて、ばら会の名誉職を務める信子さまに足を運んでいただくことも計画されているようです」と話す。来年はバラの花々が日本開催の国際イベントを盛り上げ、皇室のご活動にさらなる彩りを添える年となりそうだ。
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