「とても56歳に見えないイケオジ!」的なホメ言葉はいつから定着したのか…周囲に気を遣わせるだけの「オレって何歳に見える?」のキツさ
「オレって何歳に見える?」――飲み会や合コン、スナックなどで、主に男性が女性に向けて発する定番の質問である。が、酒場トークを盛り上げるためのものとしては、あまり質がよろしいとはいえない。というのも、相手に余計な気遣いをさせるとともに、後で呆れられて、その質問をするだけで人格否定までされてしまうのである。【中川淳一郎/ネットニュース編集者】
【若すぎる】「40代の頃からあまり変わってないよね」「とても70歳には見えない」映画出演で話題の大地真央さんの美しすぎるショット
本心を言えるわけない
先日、私が働くカフェ兼バーにやってきた2人連れの女性客はよく喋り、時にカウンターの私にも話を振ってくる。その中で特に盛り上がったのが、「オレって何歳に見える~?」と話を振ってくる男性への批判である。
「この前そう言われたんだけど、こんなの本心を言えるわけないじゃない。本当は63~65歳ぐらいかと思ったけど53歳と言っておいた。すると『62歳!』なんて嬉しそうに言うの。周囲の女の子たちは『見えな~い!』『えぇ! 意外と年上だったんですね』なんて話を合わせてあげる」
「私も思った年齢の5~10歳若く伝える。さすがに30代の人はそんなこと言ってこないけど、あの手の人って『オレは実年齢よりも若々しく見える。日頃からのランニングと肌ケアの為せる業だ』なんて、見た目に自信を持っているのよね」
2人の話を聞いていると、この質問の不毛さがよく分かる。どうせ相手は実年齢より若い年齢を言ってもらいたいからこの質問をするわけだし、聞かれる側もドンピシャで当ててしまったり、実年齢より上を言ってしまったりすると相手が不機嫌になるだろうから、わざと若めの年齢を言う。結局、この質問をしてきた男性ただ一人が気持ちよくなるだけというやり取りなのである。
そもそも、「その人が実年齢よりも若いかどうか」は、他人がその人を見て判断することである。たとえば、現在上映中の映画『免許返納!?』で主人公(舘ひろし)の妻役を演じる大地真央さんである。この映画を観てきたという知り合い全員が「大地真央ってアレで70歳なの? 本当にきれいだわ……。40代の頃からあまり変わってないよね」などと言うのである。
もちろん、彼女が若く見えるのは、女優として、常に若くあろうと努力をした結果なので、こうして他人がその若さを賞賛するのだが、自分から「私若いでしょ!」と暗に言わせようとするのはいかがなものか。話は冒頭の女性客の会話に戻ろう。
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