アレン様が明かす、ブレイク前の“空白の5年間” 「承認欲求を満たすために整形にのめり込んで…」 

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【全2回(前編/後編)の前編】

 近年、整形を公表するインフルエンサーやYouTuberが激増し、SNSでは数万のフォロワーを持つ「整形垢」(美容整形にまつわる情報を発信するアカウント)も珍しくない。また、美容整形をテーマにした漫画『女の人生に整形って必要ですか?~美容整形の裏側がカオスだった話~』(新潮社)もSNSで大きな話題になるなど、整形は身近かつ、多くの人々の関心を引くテーマとなっている。今回は、整形に1億円以上をかけ、現在は独特すぎる世界観で人気を博すタレントのアレン様にインタビュー。知られざる幼少期のエピソードから、タレントデビュー後のくすぶっていた時期の生活、整形に対する現在の思いまで語っていただいた。

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――アレン様は今や他の誰とも違うルックスやキャラクターで知られていますが、小さい頃はどんな子どもだったのでしょうか?

 たくさん整形していますけど、ものすごく見た目にコンプレックスがあったわけではなくて、女の子からは人気があってチヤホヤされるタイプ。でも、もともと出っ歯気味で、ほうれい線が目立ちやすかったのを幼心に気にしていて、美意識は高かったんじゃないかしら。

 あとは、都会への憧れが異常に強い子でしたね。当時住んでいた高知県に29階建ての高層ビルがあって、よく家から自転車で40分くらいかけてそのビルに行って、「都会」「非日常」を感じたりするような、ちょっと変わった子でした。

 携帯電話も「都会」って感じがしてすごく憧れが強くて。小学生の頃はあんまり周りに持っている子もいなかったけど、私はとにかく手に入れたくて。当時携帯ショップに行くと、電波とかは通じないサンプルみたいな携帯が無料でもらえたから、それをもう根こそぎ持って帰って、2台持ちとかしてましたね。あえて人がいるところに行って、耳にあてて「もしもし~」とか言うの。電波も何も通じてない偽物だから、画面真っ暗なままなんだけど。

学校では自分を出せなかった少年時代

 芸能界に憧れるようになったきっかけは、完全にモーニング娘。です。でも、そこでも私ちょっと変わってて、「かわいいからこの人が推し」とかじゃなくてモー娘。のセンターというポジションに憧れていて、安倍なつみさんが好きだったんです。今でもそうだけど、絶対に脇役は嫌なの! それで人前に出たいなってなったけど、教室で目立つとかには興味がなくて、「輝く場所はここじゃない」って感覚があったのかも。

 当時、おかまっぽいのは恥ずかしくてダメなことだっていう意識を植え付けられてたから、学校では自分らしさが全然出せなくて。だから、「センターになって目立ちたい」という気持ちは常にあるけど、それを押し殺しているようなアンバランスな子だったと思いますねえ。そういう抱えているものがあるから、親にあたったり物にあたったり、学校以外の場所では感情が爆発してしまうこともあったな。

 でもそれって必要なことだったんだと思う。学校の外では自分をきちんと出せていたから、自分を押し殺さずに済んだんだよね。だから、みんなには押し殺して生きる必要は全くないっていうのをずっと伝えてる。

 私って、人生ハッピー!みたいなタイプじゃなくて、少年院に入っていたことも含めてダークな少年時代だったから、みんなに刺さるんだと思う。「自分を出した方がいい!」っていうことをとにかく伝えたくて。芸能人で「私、暗くて~」とかいう人いるけど、一緒にしないで!って感じ。こっちは反動で年少まで行ってるから、っていう。

テレビ番組から呼ばれないようになり……

――アレン様は10年ほど前にテレビで「整形男子」という感じで取り上げられるようになりましたが、当時はどんな心境でしたか?

 最初にメディアに出たときは、「100%ウソ」の自分でしたねえ。急にテレビに出られることになって、しかも最初からゴールデンの特番で特集してもらえることになって、すっごくうれしかったんです。でも、オンエアを見てびっくり! 「整形依存男子」みたいなキャッチコピーを付けられて、まるで私が女を食い物にしてるヒモ男みたいなキャラ付けまでされて。今思い出しても本当に腹が立つわ! 

 最初にテレビに出てからはいろんな番組に呼ばれたけど、さっき言ったみたいにウソの自分で出てるでしょ。整形しまくって、女に貢がせて、みたいな。違う自分を演じないといけないから面白いことなんか言えないのよ。だから一通りの番組に出てからは、もうどこからも呼ばれなくなりましたね。人間の面白さで呼ばれたんじゃなくて、ネタとして呼ばれてるわけだから、そりゃそうだよね。

 その時期はくすぶっているというか、荒んでいるというか……。本当の自分を出したいけど、誰も機会もくれないじゃないですか。世間に変な印象を持たれて、憧れの芸能界でうまくいかなくて、まあ嫌~な人間になってましたね。きらびやかなものにかみついたり、うまくいっている人をねたんだりとかさ。本当は自分にもチャンスがあったはずなのに、って……。そんな時期が4~5年は続きました。

 そのときは承認欲求を満たせる場がないから、めちゃくちゃ整形にのめり込んでました。今は整形のことをじっくり考える暇がないくらい忙しいから、整形欲は薄れているんですけど。

SNSでもプレイべートでもキレまくっていた時代

 当時は「私ってこんな卑屈にもなれるんだ」って驚きました。とにかく気持ちに余裕がなくって。今もヘイターとかたくさんいけるけど、余裕があるから目に入らない。当時はヘイターがたくさんいて、そういう人たちに対して「失せなさい!」って感じで攻撃をし返しまくってました! 向こうが「消えろ」って言ってきたら「あなたはいますぐ失せなさい!」みたいな、相手の一個上をいく攻撃を返していましたね。

 SNSだけじゃなくて、プライベートでもちょっとしたことでも人にキレまくったりしてました。テレビの世界で100%自分を出し切って、それでも世間から受け入れられなかったなら諦めもつくけど、私の場合はそうじゃなかった。だから、「ミスれてすらいない」っていうきつさがあって。

 今のアレン様が受け入れられたのは、ほんとここ5年くらいですよ。

 Xで本当の自分を出し始めたのが5年前くらいかな。オファーもないし、自分の変な部分とかを見せる場所が他にないから。でも「こうやったら人気になれるだろう」みたいな戦略は何もなくて、今みたいなことになるとは思ってなかった。でもXでいっぱい反応をもらえるのは体感としてあって。だから、ファンのみんなにも「さらけ出しな」って口酸っぱく言ってるの。ウソの自分でいても、誰も必要とはしてくれないんだから。

 後編【アレン様が語る「1日12時間エゴサする」意外な理由 総額1億円かけた整形については「心の安泰が得られるなら、絶対やった方がいい」】では、1日12時間エゴサをする理由や、アレン様の思う「整形のゴール」について詳しく聞く。

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