「消費減税に公明党はホントに反対できるのか」 「高市後」を見据えてジワジワ自民との距離を縮める公明・創価学会
消費増税への対応
3日の党大会や12日に公開された時事通信のインタビューで岡本新代表は、自民党の一部も含めて政界再編の結集軸となりたい旨をアピールしていた。分裂したとはいえ、いったん掲げた「中道」の精神を今後も持ち続けようということなのだろうか。この臨時国会で公明は衆院では中道を離党した「民主改革の会」などと統一会派を組むが、参院では立民と統一会派は組まないことになった。
「温度差があると言いますか、ギクシャクしていると言いますか、いずれにしても国民にはわかりにくい状況にありますね」(同)
この国会では「食料品の消費税減税」と「衆議院の議員定数削減」が最大の焦点となっている。岡本氏は党大会で、消費税減税を「物価高対策としてはあまりに非効率だ」などと批判した。しかし、減税そのものに強い抵抗があるとも言えないという。
「2019年10月の消費税率10%への引き上げ時、食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率制度は、公明が与党協議の中で強く主張して導入された経緯があります。岡本氏の言うように消費減税は物価高対策として非効率な面もありますが、公明の代表が最終的に減税に反対できるかと言うと“ちょっと難しいよね”との反応が多いですね」(同)
高市首相との距離
食品の消費税に関しては8%の軽減税率を導入すべきだと公明が主張していた際に用いていた論理の一つが「痛税感の緩和」というものだった。
「軽減税率によって、買い物のたびに負担の緩和を実感できるようにしなければなりません」と言い、高所得者の方が得をするのでは、という指摘に対しても、問題は絶対的な金額ではなく、庶民の「感覚」である、という論理で軽減税率の重要性を訴えていたのである。
「公明が仮に消費減税に賛成するなら少数与党で苦しむ参院には福音となりますし、高市早苗首相とは距離のある国民民主党の協力は少なくとも不要になるでしょう」(同)
もちろん、高市氏は公明・学会にされた振る舞いを決して忘れることはないだろう。
「高市氏が総裁になった直後に連立離脱という豪速球を投げてきたわけですから、何があっても高市氏が首相・総裁であるうちは自民と距離を詰めることは難しいと思います。が、『高市後』に備えて着々としたたかに公明・学会が動いていることは間違いありません。地方で自民と協力関係を維持しているところは多く残っていますし、中央ほどハレーションはなさそうです」(同)
一方、もう1つのテーマである衆議院の議員定数削減について公明が現時点で積極的に賛成する理由はない。
「そうですね。そのあたりを計算しつくしていた自民の石井準一前参院幹事長は更迭されてしまいました。対公明ということだけでも、官邸が検討すべき対応はかなり複雑な方程式を解く必要がありますから、ある意味、消費減税より厄介なテーマになりそうです」(同)
[2/2ページ]

