目を真っ赤にして妻と抱き合い… 錦織圭が引退後に「後悔はある」と語ったワケ
「良い感覚」は戻らず……
長年、日本テニス界を牽引してきたプロテニスプレーヤー・錦織圭が、36歳で現役を引退した。USオープン準優勝、日本男子選手初の世界トップ10入り、自己最高ATPランキング4位、リオデジャネイロオリンピック銅メダルなど日本男子前人未踏の結果を、世界の舞台で残してきた。選手としてのラストステージは、2012年と2014年に優勝した思い出深い大会であるジャパンオープンだった。
写真・文 神 仁司(国際テニスライター)
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「ここまで本当に一本のことに全人生を、いろんなことをはねのけて、努力できたということは、自分でも誇りに思う部分もあります」
プロテニスプレーヤー・錦織圭が、世界の舞台を19年間駆け抜けたキャリアに終止符を打った。
世界ランキングが436位まで落ちた錦織は、現役最後に臨んだジャパンオープンの1回戦で、同8位のフランシス・ティアフォーに4‒6、4‒6のストレートで敗れた。今できる精一杯のプレーをして、随所に錦織らしい鋭いショットが決まり、有明コロシアムの観客約1万人をわかせる場面もあったものの、フットワークの衰えは否めず、ミスも多く錦織にテニスの良い感覚はついに戻らなかった。
1時間15分のラストマッチでさえも悔しがるという錦織の負けず嫌いは、少年時代から36歳になっても全く変わらず、錦織らしさを最後まで貫いた。
「後悔はたくさんある」と吐露
妻の舞さんと母親の恵理さんが見守る中、錦織は、ベンチに戻ると万感の思いが込み上げて涙があふれ、彼の双眸は真っ赤になった。
これまで錦織は、選手時代に「自分自身を信じる」といった常に前向きな言葉を残してきた。それは、戦い続けるために必要なマインドセットに違いなかった。
だが、最後の大会で、錦織は、後悔があったことを吐露する。これは正直驚きであった。
「やっぱりけがが多かったので、そこをどうにかできなかったかなという後悔はたくさんあります」
身長178センチの錦織は、海外選手と比べると小柄にあたり、彼のキャリアは、けがとの戦いでもあった。右ひじ2回と左股関節、計3回の手術を乗り越えて、テニスコートに立ち続けた。
「もう1試合勝っていれば、もっと人生変わっていたみたいな試合もたくさんあったので、後悔のある部分は、探せばいっぱい出てきます」
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