夏休み予算は2万円減…酷暑と物価高で出かけられない夏 コンビニで買える「100円台」からのちょっとした幸せ
旗艦店は「無料で入れるテーマパーク」
そんな中、ファミリーマートは“次のコンビニ”の可能性を追求するプロジェクトの一環として、東京都港区に新旗艦店「FAMIMA PARK AZABUDAI」をオープンした。
ファミリーマートの新旗艦店「FAMIMA PARK AZABUDAI」(東京・麻布台)は、単なる大型のコンビニ店舗ではない。
クリエイティブディレクターのNIGO氏やインテリアデザイナーの片山正通氏らトップクリエイターが手掛け、「わくわくするお買い物」をテーマにした体験型店舗である。
店内には試着室を備えた「コンビニエンスウェア」売場があり、専門スタッフも常駐。ここでしか手に入らない限定Tシャツや雑貨が並び、コンビニというより小さなセレクトショップのような雰囲気だ。
価格帯は例えば、ノースリーブワンピースやテーラードジャケットが4990円、デニムジャケットが6990円(ともに税込)。一流クリエイターによる限定アイテムとして考えれば非常にリーズナブルだろう。
麻布台ヒルズ周辺といえば、高級レストランやラグジュアリーブランドが立ち並ぶ街というイメージが強い。そんな街を散策しながら、希少性の高い一店舗限定のTシャツを買って帰る――。高額な買い物をしなくても、「麻布台を楽しんだ」という観光気分や満足感を持ち帰ることができるはずだ。
物価高で遠出を控える人が増える中、「目的地がコンビニになる」という発想は新鮮だ。店内を歩き、限定商品を眺め、試着し、麻布台の空気を味わう。それだけでも気分が上がる。そういう意味では、「無料で入れるテーマパーク」と言っても大げさではない。限定商品が旅の記念品のような役割を果たし、「近くて便利」から「わざわざ訪れたい」コンビニへと、その価値は少しずつ変わり始めている。
斜め目線が映す、これからの消費
ジェネリック銘菓、ダブるグルメ、体験型コンビニ――。一見バラバラに見えるこれらの商品に共通するのは、消費者の「レジリエンス」だ。
「レジリエンス」とは、物価高という制約の中でも、自分なりの楽しみを見つける力のことである。物価高で旅行や外食を控える人が増えても、近所で旅気分を味わう。少ない予算で"ちょっと贅沢"を楽しむ。1品で二度おいしい満足感を見つける。
こうした商品選びに見られるのは、環境が厳しくなっても「ちょっとした幸せ」を諦めずに見つけ出す、消費者のしなやかな力だ。
コンビニは、そんな消費者の「斜め目線」の欲求を最も近くで感じられる最前線にある。筆者もこれからも店舗を回り、発見を続けたい。
皆さんも、近所のコンビニを少しだけ「旅先」のような気分で歩いてみてはいかがだろうか。きっと、意外な夏のご褒美に出会えるはずだ。
※価格は地域によって変わる。






