ノブコブ徳井が語る「千鳥はなぜ革命なのか」 ノブの“覚醒”、大悟の“可愛らしさ”

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 平成ノブシコブシ徳井健太がお笑いについて熱く考察する『敗北からの芸人論』が2月28日に発売されます。

 今回はその中の一編「歴史を動かす革命児――千鳥」をお届けいたします。

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ダウンタウン以来の偉業

 今回はのっけから断言をしたい。千鳥さんは天下を獲る。僕はそう思っている。

 ダウンタウンさん以来なされなかった偉業、形も答えも分からない「天下」という何か。漫画『ONE PIECE』の海賊王がグランドライン(偉大なる航路)に置いてきたお宝と似ている。何かは分からないけれど、とにかくめちゃくちゃすごいもの。それが「天下」であり「ワンピース」だ。遂に歴史の動く時が、この目で見られるかもしれない。とてもワクワクしている。

 千鳥さんの面白さは独創的で弱点が見当たらない。千鳥さんを嫌っている関係者も見たことがない。では、そんな千鳥さんは最初から無敵だったのだろうか?

 岡山県出身で高校の同級生コンビ。2000年にコンビを結成して以降、二人は互いを信頼し、いろんな困難にも打ち勝ってきた。芸人の憧れM-1グランプリの決勝にも、結成からたった3年で進出し、その後4回もM-1決勝のステージに立つことになる。

 大阪ではロケの王様と称され、年間200本のロケをこなしていたらしい。しかもロケの合間には漫才やそれ以外のテレビ仕事をしていたから、目が回るほどの忙しさだったろう。2012年に東京進出を果たした、切れ味鋭いツッコミのノブさんと、嘘がなく誰からも愛されるキャラクターの大悟さんのコンビは、あっという間にお茶の間の人気者になっていき……。なんてクソみたいな原稿を書いてたまるか。そんな簡単な話じゃなかったはずだ。

 千鳥さんの凄さは一言で言うならば、ノブさんの努力と大悟さんの自信だ。

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