老化の真犯人は“AGE”! 糖尿病の権威が「野菜ジュースは避けるべき」と説くワケ

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“真犯人”AGEとは

 が、さらにブドウ糖が関わる老化の“真犯人”がいるという。

「タンパク質と脂質がブドウ糖と結合してできる、AGE(終末糖化産物)という物質が、ありとあらゆる病気や老化現象につながっているのです」

 そう語る牧田院長に、もう少し説明してもらうと、

「ブドウ糖と酸素は人間が生きるために絶対必要なものです。ただ、両者が結びつき、水と二酸化炭素とエネルギーが生産される過程で、酸素が原因の“酸化”と、ブドウ糖が原因の“糖化”が起きます」

 医療法人社団康梓会Yʼsサイエンスクリニック広尾総括院長の日比野佐和子医師に、補足してもらう。

「老化の原因には二つあって、一つが体の錆びつきである酸化、もう一つが糖化です。血中の糖分が体内のタンパク質と結合すると劣化が進み、そこからAGEが生成され、皮膚や血管を傷める原因になります。たとえば、AGEが皮膚のタンパク質に付着すると弾力性が失われ、たるみやシワの原因になります」

 これまでのアンチエイジング医学でも、体の酸化は老化の原因とされてきたが、牧田院長によれば、

「むしろ酸化より怖いのが糖化で、その際に生成されるAGEは、タンパク質や脂質を変性させます。血管のタンパク質が変性すれば、動脈硬化を起こす。AGEはほかにも、あらゆる病気の原因になることがわかってきたのです」

 いずれにせよ、体内にブドウ糖が余っていると、万病の原因になるが、適正な量に抑えられれば、老化を防ぎ、ひいては若返りも夢ではないというのだ。

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