老化の真犯人は“AGE”! 糖尿病の権威が「野菜ジュースは避けるべき」と説くワケ

ライフ週刊新潮 2018年11月22日号掲載

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糖尿病の権威が「10歳若返る」おいしい食事(1/2)

 あらゆる情報が目まぐるしく更新されていく昨今だが、なかでも日進月歩の医学の分野では、昨日の常識が今日はもはや非常識ということさえある。健康や長寿のために日々心がけていたことが、実は徒労にすぎなかった、なんてことがまま起きるわけだ。

 たとえば、肥満は万病の元だからと、日々必死にカロリー制限をしている人は多いが、糖尿病の専門医であるAGE牧田クリニックの牧田善二院長は、こう断じるのである。

「カロリーと肥満は関係なく、カロリー制限をしてもやせません。肥満は血糖値が上がることで起きるので、血糖値を上げる糖質を控えればやせていきます」

 脳天を打たれた人もいるかもしれない。血糖値が上昇すると太るのは、

「糖質を過剰摂取してブドウ糖が余ると、中性脂肪が蓄積されるから」

 とのことだが、もう少し具体的に説いてもらおう。

「血液中には普段から一定量のブドウ糖が存在しますが、血糖値は70~140(mg/dL)に保たれ、血糖値が上下しすぎると命にも関わってくる。そのブドウ糖の元になるのが糖質です。糖質もごはんやパン、パスタ、イモ類などは多糖類、砂糖は二糖類、ブドウ糖や果糖は単糖類と分かれますが、いずれも食物として口から摂取されると、消化酵素によって最終的にはブドウ糖に分解されて吸収され、血液中に放出されます」

 糖質を摂りすぎると、こうして血中のブドウ糖が増えてしまうわけだが、そこからまだ先がある。

「血糖値が上がりすぎないように、膵臓からインスリンが分泌され、余ったブドウ糖をグリコーゲンに変えて肝臓や筋肉の細胞に取り込みます。でも、取り込める量には限界があって、さらに余ったブドウ糖は、中性脂肪に形を変えて脂肪細胞に取り込まれます。これが肥満の原因で、カロリーの摂りすぎや、脂っぽいものの食べすぎで太るわけではないんです」

 ここでのテーマはダイエットではないが、

「世界五大医学雑誌の一つである『ランセット』のオンライン版に、米ハーバード公衆衛生大学院と英ケンブリッジ大の研究チームによる『肥満が寿命に与える影響』の研究結果が発表されました。それによればBMI(肥満判定基準)が5上昇するごとに、心疾患で49%、呼吸器疾患では38%、がんで19%、死亡リスクが増加したというのです」

 と牧田院長。要は、肥満は若返りの最大の敵で、それを左右するのが血糖値だというのだ。

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