「応援上映」「絶叫上映」… 参加型の映画鑑賞はなぜウケる?

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 日本の映画館の入場者数は2000年代に入り、ほぼ横ばいで推移している。にもかかわらず、新宿や池袋には新たにシネコンが建設され、スクリーン数は増えつつある。結果、1スクリーンあたりの入場者が大幅に減り、大資本以外の経営は間違いなく厳しくなるだろう。

 そこで各映画館は生き残りをかけて、大手シネコンでは観られない個性的な作品を上映したり、「爆音上映」と言われる大音量上映や、アート系作品の企画上映を行ったりとの差別化を模索してきた。そんななかで、「応援上映」や「絶叫上映」という観客が参加する上映スタイルが、ここ数年、都内を中心に流行しているという。

 映画を観ながら絶叫したり、楽器を鳴らしたり、コスプレしたり、歌ったりなどが許される参加型映画鑑賞。シャイな日本人にはあまり向いていないかと思いきや、参加型鑑賞の上映は増え、スタイルもどんどん多様になっている。「シン・ゴジラ」の発声可能上映や、松坂桃李主演「娼年」の女性限定応援上映は人気を博した。なぜ参加型映画鑑賞は流行るのか。映画評論家で映画配給会社エデンを経営する江戸木純氏にその理由を聞いた。

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