糖質制限で「老ける」「寿命が縮まる」… 東北大が研究

ライフ週刊新潮 2018年4月5日号掲載

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「それでもあなたは糖質制限ダイエットをやりますか?」――真剣にそう問わなければならない時期がきたようだ。東北大の研究により、糖質制限で「老ける」「寿命が縮まる」ことが分かったのだ。

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 短期的な痩身効果という点では糖質制限に勝るダイエット法はない。それは多くの専門家の一致した見方で、身を以てその効果を経験したという方も多かろう。問題は、長期に亘って糖質制限を行った場合の安全性が科学的に証明されていないこと。故にこれまで、医療関係者の間では、リスクの有無を巡って議論が交わされてきたわけだが、今回、糖質制限の危険性を示す決定的とも言える研究結果が発表された。

 研究を行ったのは、東北大学大学院農学研究科の都築毅准教授らのチーム。マウスを20匹ずつのグループに分け、片方には脂質、糖質、タンパク質のバランスが日本食に近い「通常食」、もう片方には、炭水化物を脂質とタンパク質に置き換えた「糖質制限食」を与えたところ、両グループには様々な面で差が現れたという。まずは、寿命。通常食のマウスは多くが平均寿命より長生きしたが、糖質制限食では平均寿命まで生きられなかった個体が多く、それらは平均寿命より20〜25%短命だった。また、老化の進度にも顕著な差が。糖質制限食の個体は背骨の曲がりや脱毛などがひどく、通常食に比べて30%も早く老化が進んだというのである。加えて、糖質制限食では学習能力の低下も見られたという。

「日本農芸化学会で今回の実験結果を発表したところ、反響は上々でした。糖質制限が体に良くないことに皆さん薄々気付いていたらしく、“やっぱりか”という反応でしたね」

 実験を行った東北大の都築准教授はそう語る。

「体内で異常なタンパク質が生まれる確率は加齢とともに上がる。糖質制限には、タンパク質分解を抑制する働きがあり、特に高齢者の場合、異常なタンパク質が分解できなくなり、細胞にゴミとして蓄積される。このゴミのせいで細胞にストレスがかかり、結果的に老化を促進させるのです。この現象は、肌や小腸など、代謝が活発な部位で特に顕著に現れます」

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