運動は○、スポーツは× 「血管」の正しいケアと鍛え方

ライフ 食・暮らし 週刊新潮 2017年4月20日号掲載

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■威張って困って若返り

 東京医科大学病院健診予防医学センターの高澤謙二特任教授も、

「『雨でも走らないと』などと義務感を背負えばストレスが生じ、ただでさえ寒いのにいっそう血管が収縮する。タイムを定めて皇居の周囲を走るのも愚の骨頂。時計の針を見た途端に血管が縮みますし、『間に合わなかった』と落ち込むのは、まさに本末転倒です」

 代わりに「血管年齢若返り体操」を提唱するという。

「これは私が考案し、現在埼玉県鶴ヶ島市の健康事業で紹介しているものです。まず、かかとの上げ下げを10回、次に腕組みをして『威張ったポーズ』で肩の上げ下げを10回。最後に組んだ腕を左右に開き、肘を後ろに下げて掌を前に向け、ちょうど“オーノー!”といった仕草の『困ったポーズ』で肩の上げ下げを10回繰り返します」(同)

 かかとの運動は、下半身の血流を上半身に持ってくるためのもので、

「ふくらはぎの腓腹筋が動き、弁が開閉を繰り返して血液をどんどん上昇させる。『威張ったポーズ』は胸の前側の筋肉、そして『困ったポーズ』は肩甲骨が動きます。いずれも普段あまり動かさない部位で、血液が循環して血栓もできにくくなる。この体操は朝晩1セットずつで十分で、寝床でもできるから続けられます」(同)

 運動のあとは、呼吸の整え方をひとくさり。

「緊張すると交感神経の働きが強まり、血管が縮んで血圧も上昇しますが、深呼吸をすることで副交感神経優位の状態が生じ、血管が開いて血流が良くなり、血圧も下がります。気が付いたら時々、深呼吸するのも血流改善に役立ちます」(同)

 抗老化は、あくまで無理せずが肝要なのだ。

特集「本来は120年の耐久性能がある!血管を『詰まらせない』『破らせない』抗老化の修復法」より

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