秋ドラマ「ベスト10」 圧勝「VIVANT」 良作そろった「箱根駅伝」「LOST10」「いろはの恋」「ポリティカルパン」
約10年ぶりの山岳ミステリー
「LOST10」は設定からして新鮮である。ドラマ界では約10年ぶりとなる山岳ミステリーだ。
主人公は刑事・小駒瑛斗(横浜流星)。遭難を装った殺人事件を調べる。相棒は警察関係者ではなく、フリーの保険調査員・直司(小栗旬)。これも目新しい。
遭難したのは、北海道の支樺岳に登っていた6人。難病の子供がいるシングルマザーのガイド・田畠元香(飯豊まりえ)、中学教師の猿渡亜矢(中村アン)、公務員の宇江松仁志(吉岡睦雄)、会社員の門伝隆太郎(兵藤功海)と美咲(森田想)の夫婦、そして飲食店経営者の二階堂照之(金子昇)である。
まず照之が遺体となって発見された。妻のハルネ(斉藤由貴)は、照之に1億5000万円の保険金を掛けていた。しかも、遭難の2カ月前に1億円増額している。
ハルネは、死体検案書が交付される前に保険金を要求してきた。直司は「早過ぎないか」と不審がる。しかも、照之を解剖したところ、睡眠導入剤のゾルピデムが検出された。ハルネが犯人なのか。
いや、怪しい人間はまだいる。6人は全員、死亡特約付きの山岳保険に入っていたが、受取人は生還した亜矢1人だった。死亡保険金はそれぞれ500万円である。山岳保険は1日当たり数百円で加入できるものもあり、利用する人は多い。ただ、保険金の受取人を親族にするのが一般的だ。
亜矢は保険金目当てに山岳仲間を殺したのか。それとも、偶然、受取人になっただけか。亜矢は小駒の中学時代の恩師だ。捜査はやりにくいだろう。田畠も生還したが、残る3人の行方は分からない。
(4)フジテレビ「救命病棟24時」(月曜午後9時)4.8%、19日放送の第2回
(5)同「南田南弁護士は天才肌」(月曜午後10時)3.9%、19日放送の第1回
(6)テレビ東京「ボーダーズ 警視庁特殊事件対策班」(金曜午後9時)3.4%、16日放送の第1回
(7)TBS「いろはの恋は時代をかける」(火曜午後10時)2.9%、20日放送の第2回
「救命病棟24時」は13年ぶりの新作である。今回は、おなじみの救命医・進藤一生(江口洋介)と、救命救急センターの副センター長・小島楓(松嶋菜々子)による、若手医師たちの育成などが厚く描かれている。
放送開始から27年が過ぎ、作品にどうしても古さを感じさせてしまいがちだろう。そのため、若手医師たちに割く時間を増やしたと見る。うまい発想である。ドラマ全体が若々しく映る。
「南田南弁護士は天才肌」は韓国ドラマのリメークである。どのリーガルドラマもそうだが、成功の鍵を握るのは法廷場面になる。
ドラマ以外の話だが、芦田が出演するライオン、JX金属、オフテクスのCMが次々と流れたことに、首をかしげる声が上がった。
しかし、制作局である関西テレビが、芦田のCM契約企業に営業をかけるのだから、当たり前である。企業側も芦田を応援したいから、CMを出す。
この放送枠には、半年ごとに変わる固定スポンサー枠と、常に流動的な枠がある。流動的な枠に主演女優のCMが入る。杉咲花(29)が主演した「アンメット―ある脳外科医の日記―」(2024年)などのときもそうだった。
「ボーダーズ 警視庁特殊事件対策班」も好調。9月まで放送された前作「リーガルビート・逆転の法廷」も人気だったが、それより個人視聴率が約1ポイント伸びた。テレ東が気を吐いている。
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