【恫喝発言問題】「簗大臣は行けるところまで突き進むつもりでは」 「私のヤナちゃん」の意地と思い込み
更迭は不可避の見方も
13日から始まった予算委員会でも針のむしろに座るのが、“恫喝”発言で各方面から批判を浴びる簗(やな)和生農水相。高市早苗首相の信頼が厚く、即座の更迭はないと見られていたが、一方で「更迭は不可避」との見方も根強くある。政治部デスクに今後を展望してもらった。
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問題のきっかけとなった“恫喝”発言をざっと振り返っておこう。今年5月、非公開で催された自民党大田原支部の総会の閉会後の懇親会で、数十名の自民党員らを前に簗氏は次のように語った。
「(栃木県)那須烏山市と那珂川町の令和8年度の道路予算については、大幅にカットをしました」「自民党の議員に頼っていくらの予算が必要だというところに、多く回すのが当たり前の話ですから」「那須烏山市については前年比で64%減、3分の1にしました。そして那珂川町は54%減にしています」
しつこく問われ続けること
それに先立つ今年2月の衆院選で、簗氏は地盤の栃木3区から出馬したが、保守分裂選挙となり、無所属の渡邊真太朗氏に敗れて比例復活に甘んじた。同区に属する那須烏山市や那珂川町などの首長は渡邊氏を支援していた。ゆえに、「簗氏の発言は、自分に投票しなければどうなるかを知らしめる“恫喝”と言われても仕方がない」(自民党関係者)というわけだ。
名前のあがった2つの自治体において「社会資本整備総合交付金」が大幅に減っているのは事実だ。
この予算配分の経緯について野党から追及を受けた国交省は、省内で事実関係を調査。その調査結果を踏まえて会見を開いた。担当者は簗氏からの問い合わせを認めたものの、詳細な記録がなく「働きかけや圧力はなかったと思う」と説明した。
「なぜ国交省側に問い合わせをしたのか、簗氏に忖度して行政がねじまげられたのではないか、なぜこの2つの自治体なのかなど、しつこく聞かれ続けることでしょう」
と、政治部デスク。
官邸の思惑は
「簗氏や国交省、そして農水省は想定問答を繰り返して難局を乗り越えようとしていますが、何をどう答えても永田町はもちろん国民は納得しないのではないかと見ています。その後、“納得いく説明が得られない”として参院で問責決議案が提出され、可決される可能性は高そうです。官邸はそこまではもちろん織り込み済みですが、高市首相・木原官房長官ラインはまだ簗氏の更迭に舵を切ることはなさそうです」(同)
官邸の思惑はどういったものなのか。
「簗氏の起用は、『私のヤナちゃん』と呼ぶほどの高市首相との親密さのみならず、その実行力に期待してのことでしょうし、“旧態依然だ”と首相が考える農水行政に手を入れて刷新してほしいとの思いがあってのことです。そういった仕事をする機会がないうちはそう簡単に辞めさせることはできないとの思いがあるようです」(同)
更迭することで首相が任命責任を問われる可能性も当然ある。親しい女性を議員会館に招き入れたことを報じられた松本洋平前文科相のように、批判を浴びながらも内閣改造までのらりくらりと耐えた例はあるが、果たして……。
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