「圧勝予測連発」の「高市・自民党」に残る“2つの不安要素” これから始まる「創価学会」本格攻勢と、「躍進確実政党」の脅威とは
2月8日投開票の衆院総選挙は、期間中唯一の土日を過ぎ、終盤戦に差し掛かっている。週末前後、報道機関は相次いで情勢調査の結果を公表。いずれも高市早苗総理率いる自民党が優勢との見方を示している。もっとも、世論調査と実際の投票結果との間に乖離が生じるのは、過去の選挙戦でも度々見られてきた現象だ。自民党に「死角」はないのか。政界に幅広い人脈を持ち、国政の中枢を取材し続けてきたジャーナリスト・市ノ瀬雅人氏が解説する。
【市ノ瀬雅人/政治ジャーナリスト】
***
【写真を見る】「激ヤセ」が心配される高市首相 過去と現在を比較すると「まるで別人」
溢れんばかりの聴衆が
「私は今の不安を希望に変えたいという一念で総理大臣になった。日本の経済はまだまだ強くなれる。経済のパイを大きくすれば、年金、医療、そして子育てだって困らない」
「政府のお財布を豊かにするのではなく、国民の皆様のお財布を豊かするのが私たちの仕事だ」
公示後初の週末となった1月31日、紺碧に澄んだ快晴の空が寒さを一層際立たせた横浜市の住宅街。分厚い防寒着にくるまった高市早苗首相(自民党総裁)が、街宣車の上で声を振り絞った。面前の広場には、溢れんばかりの聴衆がオブジェのように立ち尽くし、凜とした表情で聞き入った。主催者側は聴衆を4000人と公表した。
与党で絶対安定多数も
1月27日に公示された衆院選の前半戦は、この光景が象徴するように、まずは自民党が順調な歩みを進める展開となった。
全国紙は1月28日以降、相次いで「自維300議席超うかがう」(朝日新聞)、「自民、単独過半数うかがう」(読売新聞)、「自民、単独過半数の勢い」(日本経済新聞)、「自民、単独過半数視野」(毎日新聞)などと、電話やインターネットによる大規模な自社の序盤情勢調査の結果を大きく報じた。
自民党は解散時勢力が衆院で190議席台であったのに対し、今度は衆院の過半数(233議席)に届きそうだということだ。日本維新の会を足した連立与党では、安定多数(243)どころか、絶対安定多数(261)も見えてくる。これを軽く超えるとする推計もあり、朝日新聞は情勢調査による議席推計で、自民党の中心値を292議席とした。
少数与党で国会運営に悪戦苦闘してきた政権にとって、願ってもない出足だ。それどころか、報道された調査結果が破格に良すぎて、油断による陣営のゆるみを恐れているはずである。
[1/4ページ]


