「摂氏120度のサウナに閉じ込められる」極限状態からの脱出劇を描いた映画に注目が 悲劇を繰り返さないために何が必要なのか
閉所恐怖症の主人公は
夜に開かれる村の祭りで、ウェイドは花火を担当し、離れた湖畔で打ち上げ準備を始める。若者らは、祭りに繰り出す前に一汗かこうと、ロッジに付設されたサウナを楽しむことにする。
このサウナはウェイド自慢の手作りサウナで、広さは6畳ほど。中央にロウリュ用のサウナストーン(石)を積み重ねたガス式ストーブが設置されている。ロウリュとは、熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させ、体感温度を上げることで発汗を促すフィンランド式の入浴方法。サウナ内部の壁に室温センサーが設置されているが、温度コントロール機器はドアの外に設置されている。内側から外側に押して開く方式の木製ドアには、人の腕が通るほどのガラス製の窓(覗き穴)もついている。
閉所恐怖症のジェナは当初、サウナを嫌がるが、皆に強く誘われて渋々サウナに入る。サウナで心地よい発汗を楽しんだ後、火照った身体を湖に飛び込んで冷やすことを繰り返すうちに、一行はすっかりリラックスするが、ここでハメを外したのがマイケルだ。
閉じ込められたことに気付いた3人
酒を浴びるように飲んで泥酔したマイケルは、レネと口論となり、サウナから出ていく。千鳥足のマイケルは外に置いてあった清掃道具につまずき、立てかけてあったハシゴを倒してしまう。ロッジの壁に斜めに立てかける傾斜状のハシゴだ(二段ベッドの上段に登るためのハシゴと似ている)。
ところが、酩酊したマイケルは、そのハシゴをよりによってサウナのドアの前に立て掛け直してしまう。その結果、斜め形状のハシゴがまるで「つっかえ棒」のようにドアに食い込み、内側から渾身の力を込めても開かなくなってしまうのだ。
閉じ込められたことに気付いた3人は、外にいるはずのマイケルを大声で呼ぶが、反応はない。不貞腐れたマイケルは大麻タバコを吸った後、ソファで爆睡していたのだ。マイケルの馬鹿!
パニックになったレネは大声で喚き、ジェナは恐怖で縮こまる。これに対してイアンは、「やたらと叫ぶと体力を消耗する」とか「脱水症状を防ぐために水分補給を忘れるな」といった冷静な対処を二人の女性に促す。典型的なマンスプレイニング(男性から女性への上から目線の説明)だが、元物理学徒の本領を発揮しているとも言える。
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