「夜の入浴はサボってもOK」 50代から90代、各世代ごとの健康法を東洋医学のプロが伝授

ドクター新潮 ライフ

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各世代で何をするべき?

 これを踏まえた上で、東洋医学の観点から、各世代における健康術を紹介したいと思います。

 肝気、すなわち自律神経が衰え始める50代は、副交感神経(自律神経のブレーキの役割)を優位にし、リラックスする時間を持つことが重要です。しかし、「リラックスする=力を抜く」のは、力を入れることよりも実は難しいもの。

 そこで、自律神経のスイッチをオフ(副交感神経優位)にするために、まずは敢えてスイッチをオン(交感神経優位)にしてみる。息を吐こうとしても、吸ってからでないと無理なのと同じ理屈です。例えば生活習慣のひとつに、しっかりと「予定を組む」ことを取り入れる。つまり、きちんと仕事をしたり、出掛けたりという用事をこなす(スイッチをオンにする)ことで、オフへの切り替えをスムーズにするのです。

 心気が虚弱状態になる60代は、うつや不眠に陥りやすい。そこで日常生活で「笑い」を意識し、心気の衰えをケアします。また、心気を補うには苦味を持った食材が有効なので、山菜、ゴーヤ、モロヘイヤ、クワイなどを摂取するとよいでしょう。

 脾気が衰え出す70代は、消化機能の低下に対応すべく、特に食が細くなったり、胃もたれを感じたりしている人は、胃腸に負担を掛け、脾を低下させる食材である「ああ夏か」の摂取を避けるよう心掛けてください。具体的には「脂っこいもの(あ)」「甘いもの(あ)」「生もの(な)」「冷たいもの(つ)」「辛いもの(か)」です。

 肺気が衰弱する80代は、風邪をひきやすくなり、肺炎にもなりやすいので、免疫力を高めることが大事です。そのためには、とにかく身体を冷やさないようにする。「着る温活」としては、重ね着をして特に三首(首、手首、足首)を温める。「食べる温活」としては、ネギや生姜といった身体を温める食材を積極的に摂る。味噌汁にネギやすり下ろした生姜を入れたり、ジンジャーティーなどもお勧めです。

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