新アルバムに「AI導入」が話題の「松任谷由実」…令和の若者にこそ知ってほしい「恋愛の教祖」の凄すぎるキャリア 空前絶後の“ギネス記録”とは

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「最高傑作!!」

 ユーミンこと歌手の松任谷由実(71)の全国ツアー「THE WORMHOLE TOUR 2025-26」が17日、東京・府中の森芸術劇場どりーむホールでスタートした。今回のツアーは18日に発売された40枚目のオリジナルアルバム「Wormhole/Yumi AraI」と連動し、来年の12月まで72公演を開催する。

 すでに大ベテランとなったユーミンにとって、異例のロングランツアーとなるが、今回のツアー開始前から注目されていたのが、荒井由実と松任谷由実の歌声を学習したAIによる第3の声「Yumi AraI」が“参加”したニューアルバムだった。

「アルバムPRのため、10月17日には都内で報道各社を呼び、16年ぶりとなるアルバムの試聴会を行いました。その後、これまでの彼女では考えられないほど、NHKから民放キー局、各ラジオ局など、数多くの番組に出演してアルバムをPRしていました。どの番組でもユーミンは『最高傑作!』と断言していました」(レコード会社関係者)

 よほどの自信作なのだろう。気になるのは発売初日の「オリコン・デイリー・アルバムランキング」である。発売初日は約4万枚を売り上げ、1位を獲得した。39枚目のオリジナルアルバム「深海の街」(20年12月発売)の売り上げは約8万枚だったので、前作を上回るのは確実だという。

 ツアーのスタート日となる11月17日の「朝日新聞」1、2面には、ユーミンの夫で音楽プロデューサーの松任谷正隆氏(74)のインタビューが掲載された。正隆氏はAIの導入について、「新たなツールを手に入れただけでなく、新たなページが開いた感じがしている」と、十分な手応えを得たことを明かしている。

 AIコラボはユーミンが22年に発表した楽曲「Call me back」にさかのぼる。「50年の時を超えて」をテーマに、1980年の未発表トラックを元に新たに歌詞を書き下ろし、最新のAIで作られた“荒井由実”のボーカルと、“松任谷由実”のデュエットを実現させた楽曲だった。

 その後、正隆さんが歌声合成ソフト「Synthesizer V」を使うと、さらにリアルな歌声を生成できると知り、今回のアルバムに導入した。ただし、AIは歌声のみで、作詞や作曲などの楽曲製作は従来通りである。

 そして、迎えたツアー初日。会場に足を運んだファンは公演にAIをどう導入したかを期待したはず……ところが、各メディアの記事によると、ユーミンは「残念ながらライブでそれ(=AI)を表現するには、今のテクノロジーでは間に合いません。だから今回はAIはなし」と断言。AI生成ボーカル部分もすべて自身の声で歌唱したという。

 また、「肉体は変わっても、私はユーミンのままであり続けます」と力強く宣言。「そのためにはVRでも何でもやろうと思うけれど、やっぱりライブのこの瞬間は最高!」と、“生涯現役”を宣言したというのだが……。

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