有名私大に通う女子大生が“ドラッグの運び屋”に堕ちるまで…「タンポンよりも少し太い“ブツ”をえずきながら丸呑みしたんです」

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「私、何やってんだろう」

「飛行機でのフライト中は胃も腸もパンパンでもうグッタリ……。どうにか自宅に戻って、下剤を飲んで1日半かけてパッケージを排泄したんです。痛いし、苦しかった。それを指示された通り綺麗に洗って。何重にもクッキングペーパーでくるんでから、フリーザーバッグ、プラスチック容器へと順番に入れて行きました。最後に冷蔵庫にしまったとき、“私、何やってんだろう”と涙が溢れちゃって……」

 翌日、近くの駅の裏手にやってきた“首男”にレナはパッケージを入れた容器を渡した。すると数時間後、「旅費も含めて支払います」という英語のメッセージがテレグラムで届き、まもなく駅前で落ち合ったアジア系の女から封筒を渡されたという。自宅で中を確認すると4500ドル(約68万円)入っていたとのことだ。

 ここから彼女は、容易に抜けることのできない密輸組織の“アリ地獄”に巻き込まれていく。第2回【売掛金を払うため「ドラッグの運び屋」になった美貌の女子大生…「密輸組織」から送りつけられた“1枚の画像”に震え上がった理由】ではその詳細を報じている。

瀬戸晴海(せと はるうみ)
元厚生労働省麻薬取締部部長。1956年、福岡県生まれ。明治薬科大学薬学部卒。80年に厚生省麻薬取締官事務所(当時)に採用。九州部長などを歴任し、2014年に関東信越厚生局麻薬取締部部長に就任。18年3月に退官。現在は、国際麻薬情報フォーラムで薬物問題の調査研究に従事している。著書に『マトリ 厚生労働省麻薬取締官』、『スマホで薬物を買う子どもたち』(ともに新潮新書)、『ナルコスの戦後史 ドラッグが繋ぐ金と暴力の世界地図』(講談社+α新書)など。

デイリー新潮編集部

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