「進行すると膝に水がたまり…」 2400万人が悩む「変形性膝関節症」を自分で治す方法

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カルシウムとビタミンD

 栄養素としては、カルシウム。日本人の多くは慢性的なカルシウム不足で、国が定めている水準に達していません。カルシウムを多く含む食物の代表は、牛乳、小魚、チーズ、ヨーグルトなどですが、その他にもいろいろな食物に含まれていますので、なるべく多く取るようにしてください。

 また、カルシウムを活用するためにビタミンDも必要です。ビタミンDは血液中のカルシウムを腸管からスムーズに吸収させ、骨へ沈着させるときに必要な栄養素です。鮭やイワシなどの魚、マイタケなどのきのこ類に多く含まれるほか、日光を浴びることによって体内で合成されるビタミンでもあります。

 そして最後は軟骨の成分でもあるコラーゲンを作ってくれる良質なタンパク質です。肉類はもちろん、豆腐や納豆など大豆食品からも摂取できます。こうした食事を心がけていればサプリに頼る必要はありません。併せて、適度な筋トレと「膝皿ストレッチ」を始めると、もっと良いと思います。

渡辺淳也(わたなべあつや)
医療法人社団淳朋会変形性関節症センターセンター長。千葉大学大学院医学研究院整形外科学講座客員教授。1996年千葉大学医学部卒業。日本整形外科学会整形外科専門医。日本整形外科学会認定スポーツ医。著書に『ひざの激痛が30秒~でよくなる 国立大学教授開発 ひざ皿ストレッチ』など。

週刊新潮 2025年9月25日号掲載

特別読物「2400万人が悩む 『ひざ痛 変形性膝関節症』を自分で治す方法」より

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