あらわになった「石破自民」への強烈な嫌悪感 都議選惨敗の“真の理由”とは
「令和のコメ騒動」への対応で支持率を持ち直したかに見えた石破政権だが、ふたを開けてみれば自民党の歴史的大敗。今回の東京都議会選挙は、来たるべき参議院議員選挙の前哨戦といわれる。はたして石破茂首相(68)は、文字通り“敗軍の将”となってしまうのか。
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英国人作家のサミュエル・スマイルズは「自助論」の中で「政治家は有権者の姿を映す鏡」だと説いた。
明治維新直後の日本でも邦訳が刊行され、100万部超のベストセラーとなった同書の一節。「石破自民党」への嫌悪感が示された都議選の結果に鑑みれば、有権者は大人の見識を保ったといえようか。
6月22日に行われた都議選で、自民党は過去最低の21議席にとどまり、都議会第1党の座を小池百合子知事を支える都民ファーストの会に明け渡した。
大手メディアにも“歴史的大敗”“惨敗”などと報じられたことを受けて、投開票日の翌日に石破首相は「非常に厳しい審判をいただいた」と殊勝なコメントを口にしたのだった。
下野も現実味
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が解説する。
「当初は小泉進次郎農水相による備蓄米放出効果で、石破政権に対する支持率が上がったとして、自民党内には都議選に対する楽観ムードもありました。ところが、都議選の投票前に石破首相は参院選の公約として2万円の現金給付を掲げました。世間からはバラマキとの批判が一気に噴出した。党内からも“何をやってくれたんだ”という声が上がる状況で、都議選に突入してしまった格好です」
ここで反転攻勢に出なければ石破氏の首も危うい。7月3日公示、20日投開票の参院選まで残された時間はわずかだ。
少数与党である自民が参院選で過半数割れとなれば、下野も現実味を帯びてくるといわれるが、実際のところ党内の様子はどうなっているのか。
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