“薬物をキメた恋人”がナイフで自分の太ももをメッタ刺しに…まじめで成績優秀な「女子大生」はなぜ人生をやり直せなかったのか?
“悲劇の連鎖”は続く
それから暫く経ってのことだ。なんと今度は「ジョン(John)」が死んだというのだ。
「叔母と一緒に彼の母親に会ってきました。母親にお姉ちゃんの死を伝えて、可能なら彼に一目会って怒鳴ってやりたいと思っていたので……」
沙紀さんはワシントンのホテルから母親に電話し、姉が亡くなったことや、挨拶したいことを伝えたという。すると母親は大慌てでホテルまでやってきたと。
「ジョンがドラッグを教えたからでしょ。ごめんなさい。天罰が下ったのか、ジョンも命を奪われました。つい先日のこと、盗難車両の中で遊び仲間と意識を失っているのを発見されたんです。死因は“偽オキシコン錠剤(フェンタニル含有)”の過剰摂取による呼吸不全。幻覚剤のPCPも検出されているって……。いつかこうなると思っていたけど,もうこれでいい、ジョンも楽になれたと思う。でも亜紀は違う。可哀そうに……。本当にごめんなさい」
沙紀さんが最後にこう言った。
「瀬戸さん! 何でこうなるのでしょうか? この理解できない男と女のドラッグストーリーを記事に残してもらえませんか。こんな現実があることを伝えてほしいんです」
なぜ彼女は命を絶たなければならなかったのか。第1回【「ウチの子は大丈夫」は通用しない“薬物依存”の悪夢…成績優秀で、家族に愛された「女子大生」が“最悪の選択”に至るまで】では、家庭環境に恵まれた女子大生を蝕んだドラッグの本当の恐ろしさを詳述している。
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