メッタ切りにした女性をつま先で蹴り「まだ生きているのか」…「西鉄バスジャック事件」少年法に守られた「17歳」残虐犯行の一部始終
逃げるたびに刺すぞ
「しばらくして、男は“トイレに行きたい人は手を挙げて下さい”と言いました。女の人がほとんど皆、手を挙げると男は“全員、行きたいはずがないだろ。行ったら逃げるに決まってる”と言いましたが、運転手に指示して車を左に寄せて停めさせました。そして男は、小さな犬をだっこしている女の人に“あなたが先に行って下さい”と言いました。しかし、その女の人は出て行ってから、いつまで経っても戻ってこない。男は“帰ってこない。裏切りやがった”と言い、運転手に車を出させました」(E子さん)
この犬を連れた女性が、第一通報者だったのだ。E子さんの証言が続く。
「その直後、男はスーッと私の方に寄ってきて、私の目の前に座っている女性の前に立ち止まり“見せしめだ”と言うと、腕と首の後ろあたりを何回も切りつけました。私の隣に座っていた友達(D子さん)が血をバーッと浴びてしまいましたが、怖くて2人とも何も言えませんでした」
「切りつけられた女性はギャッと悲鳴をあげ、席から通路に倒れ込み、うずくまってしまいました。男は、切りつけた後、うすら笑いを顔に浮かべて“連帯責任なんだから逃げようと思うなよ。逃げるたびに刺すぞ”と言いました。それから、通路にうずくまっている女性に“まだ生きてるか”と何回か聞き、つま先でちょんちょんと女性を蹴り、また“生きてるか”と聞きました。その時に女性は“はい”と1回だけ答えました」
E子さんが続ける。
「女性が一人、窓から飛び下りました。窓から半身を乗り出し、外に向かって“助けて”とひと声発したあとポンとそのまま飛び下りてしまいました。その時は、男は前を見ていたので気づかなかったようですが、その後、その女性が座っていた席の前に来て“ここに女の人がいましたよね。どこに行ったんでしょうね”と言いました。そして、女性が飛び下りた窓が開いているのを見つけると、すぐ近くにいた、私の前の席の窓側に座っていた女性に“何をしている。逃げようとしているのか”と近づき、首を刺しました。“連帯責任だ”とまた言いました。刺された女性はギャーと悲鳴をあげ、隣の席に倒れ込んで、ウーッと唸っていました」
「今度は、後ろの方の席からドンドンと窓を叩く音が聞こえたんですが、男は“また誰か逃げたか”と言って、再び、先ほど首を刺した女性のところに近づいてきました。女性は隣の席に倒れ込んだままで“私じゃない”と言って腕でさえぎろうとしましたが、男はそこに何度も切りつけました」
それが亡くなった女性(68)だった。
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