「新型コロナバブル」で誰が一番トクした? 時代遅れの対策の原因は? 「感染症ムラの利権を守る動きが」

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 昨年5月に感染症法上の「2類相当」から「5類」に引き下げられた新型コロナウイルス感染症。われわれの生活も日常を取り戻しつつあるとはいえ、約4年に及んだわが国の迷走をこれで沙汰なしとしてよいものか。厚労省と専門家たちが手にした“利権”の実態とは。【上 昌広/医学博士、医療ガバナンス研究所理事長】

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 新型コロナウイルス感染症の騒動が幕を開けてから丸4年がたちました。2019年12月8日に中国の武漢で最初の感染者が報告されたこのウイルスは、翌年1月には日本にも上陸。2月には、横浜港に停泊していた豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス号」で集団感染が起こり、日本政府の対応には世界中から注目が集まりました。

 PCR検査や積極的疫学調査、飲食店の営業自粛をはじめとする行動制限など、国民にさまざまな負担を課した新型コロナ。でも、これらの対策について、果たして十分な検証がなされてきたといえるでしょうか。

〈そう問いかけるのは、昨年10月に『厚生労働省の大罪』を上梓した、医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏だ。

 この4年間、われわれの生活や社会・経済に課せられた多くの制約に科学的根拠はあったのか。もし、専門家を名乗る集団が、「科学的」という言葉の前に国民をひざまずかせ、利権を手中に収めていたとすれば……。

 空前の感染症バブルに沸いた医療界の闇に、上氏が迫る。〉

時代遅れの対策を追認しただけ

 コロナ禍では「専門家会議」や「分科会」、「アドバイザリーボード」など、いくつもの諮問機関が設立されました。連日のようにこれらの会議の様子が報じられていましたから、「日本を代表する世界的な科学者たちがコロナ政策をリードした」と考えた人も多いでしょう。

 しかし実のところ、彼らは世界レベルの知見に立って発言していたわけでも、日本のコロナ政策をリードしてきたわけでもありません。彼らが果たした役割といえば、せいぜい「日本の時代遅れの対策を追認すること」くらいでした。

 では、日本のコロナ政策は誰がどのように決めていたのか。重要な役回りを演じたのは厚生労働省、とりわけ「医系技官」と呼ばれる官僚たちでした。医系技官とは、一言で言えば医師免許を持つキャリア官僚のこと。彼らが日本のコロナ政策の青写真を描き、それを“専門家”が無批判に追認する。結果、日本のコロナ政策は世界の潮流とかけ離れた方向に進み続け、日本は時代遅れの感染症対策をついに修正することができませんでした。

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