村上宗隆に続く「和製大砲候補」6人の実名 野手に転向した“変わり種”も

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一軍出場34試合で7本塁打をマーク

 現在のプロ野球で最高のホームランバッターと言えば多くの人が、村上宗隆(ヤクルト)と答えるのではないだろうか。プロ入り2年目の2019年に36本塁打を放って大ブレイクすると、昨年は39本塁打でホームラン王のタイトルを獲得。9月には史上最年少となる21歳9カ月での通算100本塁打を達成している。今年もその勢いは加速し、前半戦終了時点で、打率.312(リーグ5位)、33本塁打(リーグ1位)、89打点(リーグ1位)と令和初の三冠王も視野に入る活躍を見せている。【西尾典文/野球ライター】

 村上の活躍がきっかけとなってか、近年のドラフトでは、強打者タイプの選手が以前よりも高い順位で指名される傾向がある。では、そんな中でも村上に次ぐ“次代の和製大砲候補”にはどんな選手がいるのだろうか。

 学年は村上と同じだが、ブレイクの兆しが見られる筆頭候補と言えば、リチャード(ソフトバンク)になるだろう。沖縄尚学から育成ドラフト3位で入団。高卒3年目となる2020年のシーズン開幕直前に支配下登録を勝ち取ると、4年目の昨シーズンは一軍出場34試合で7本塁打をマークした。これは、単純に144試合換算するとシーズン30本塁打(29.6本)ということになる。

“未完の大器”で終わる危険性も

 今年は開幕から調子が上がらなかったものの、7月13日のオリックス戦では自身初となる1試合2本塁打を放ち、改めてそのパワーを見せつけている。ただ、この試合で腰の違和感を訴えて途中交代となっており、まだまだ1年を通じて活躍するには課題が残っていると言えそうだ。

「1年目は体が大きいだけであまり印象になかったですが、2年目から実戦でも凄い当たりが出るようになりましたよね。遠くへ飛ばすということに関しては一軍でもなかなかいないレベルだと思います。ただ、野球に対して取り組む姿勢がずっと物足りないと言われていて、そのあたりの甘さはまだ残っているんじゃないですかね。打つ以外のプレーでは凡ミスも多いです。ソフトバンクの首脳陣も期待が大きいからゆえに歯がゆい思いをしているようです。大事なところで故障するのは、もったいない。ソフトバンクは育成選手が多いだけに、今年レギュラーをつかめないようだと、“未完の大器”のまま終わってしまう危険性もあると思います」(他球団のプロスカウト)

 村上はバッティングももちろんだが、走塁に対する意識の高さや強靭な体などもブレイクの後押しとなった。リチャードもそのあたりの改善は重要になってくるだろう。

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