焼津カツオ窃盗事件で新たに6人逮捕 関係者は「犯行に協力した漁協職員がいる」

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内部でも疑問視される処分内容

 つまり、逮捕されずともグレーであることには違いないのだ。

「第三、第四のルートもあると言われている。過去を遡れば、漁協職員は数えきれない犯行に関与し、船会社は知らぬ間に商品を盗まれ続けてきました。警察の捜査には限界がある。結局、漁協の自浄作用に期待するしかないわけですが、これまでの対応を見る限り、組織一丸となって膿を出そうとしているか、甚だ疑問です」(同・関係者)

 3月17日、漁協は職員2名の懲戒解雇処分を発表した。昨年10月に逮捕されたAと上司が懲戒解雇。さらに、その元上司で嘱託として勤務していた職員を、契約更新せずに退職させた。

 だが、出勤停止15名、降格1名、減給2名の職員たちについては、処分理由を「加工業者等からの依頼を受け、冷凍カツオの窃盗に関与し、金品の接受があった」としただけで、関係者に向けて具体的な説明はまったくなかったという。

 今回の事件で被害を受けた、宮城県に本社を置く船会社の焼津所長はこう語った。

「内部調査に限界があるのもわかります。ただ、せめて、彼らがどのような役割でどの程度の盗みに関わっていたかくらい、説明してほしかったという気持ちはあります。モヤモヤした気持ちがなくなることはありませんが、一方で、漁協は再発防止委員会を中心に新しい組織として生まれ変わろうと努力しています。市場部長も信頼の置ける新しい方が着任しました。未来に引き継いでいくためにも、いち早く過去と決別し、クリーンな港に生まれ変わることを祈念しています」

デイリー新潮編集部

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