不倫夫たちの「クリスマス」悲話 地元から離れて密会したら…思わぬ形で妻にバレた

  • ブックマーク

Advertisement

「東京から出よう」にOKしたら…

 美奈子さんは25日に東京から出ようと打診してきた。朝から、どこか海へ行かないかというのだ。その提案に悟さんの気持ちも動いた。都内のレストランなどに行ったら、どこに人目があるかわからないからだ。

「じゃあ、神奈川方面にドライブに行って、海辺を散歩したりして、素敵なレストランで食事をしようということになりまして……」

 23、24日の両日は家にいて、家事をこなし、妻や子どもたちとめいっぱい楽しんだ。妻にはほしがっていたピアスをプレゼントした。決して高いものではない。

「うちの妻は高い物はほしがらないんです。ネットで見つけた数千円のピアスです。それでも『あなたに買ってほしいの』と。よくできた人なんですよ」

 それなのに不倫をしていたのだから、なんとも言いようがないのだが。

 そして美奈子さんとのデート当日。彼は出社時刻に家を出てレンタカーを借り、彼女を迎えに行った。彼女の部屋でスーツからカジュアルな服に着替え、ドライブとしゃれこんだ。

「車の中ではふたりの好きな音楽をガンガンにかけたりしゃべったり。今思えばですが、僕は家庭をもって落ち着き払っている自分が少し嫌になっていたのかもしれない。彼女と一緒だと自分も20代の気持ちに戻れるのが楽しかったんでしょうね」

 海辺を散歩し、海の見えるレストランで食事をした。彼女には数万円のピアスを贈った。妻へのプレゼントの7倍くらいの値段である。彼女は期待以上に喜んでくれた。何もかも完璧な気がしていたのだが、意外だったのは帰り道に渋滞にはまったことだ。

「3連休の最終日の夜早めの時間です。そりゃ混みますよね。ふだん運転しないのでうっかり忘れていたんです。しかも高速で何かあったらしく、下にも降りられず。彼女は『一緒にいられる時間が長くなってうれしい』と言ってくれたけど、“出社しただけ”の僕としてはあまりに深夜に帰宅するわけにはいかない。だんだん口数が少なくなりました」

 高速道路上で夜9時になったとき、彼の携帯が鳴った。もちろん妻からだ。何かあったのではないかと心配しているはず。だが彼女の手前、出るわけにもいかない。

「こうなったらしかたがないと腹をくくって、少し進んだときにサービスエリアに寄って休憩しました。1時間くらいしたらかなりすいてきたので、あとはスイスイと」

次ページ:「テレビに映ってたよ」

前へ 1 2 3 4 5 次へ

[2/7ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。