妻の連れ子に迫られて…狂った「再婚サラリーマン」の家庭生活 そして残った大きな謎

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 再婚する人が増えている。全国平均の割合(どちらか1人、もしくは双方が再婚)は26.7%。4組に1組以上が再婚者含みの結婚となっている。30年前は10.8%だったことを考えると、倍以上だ。【亀山早苗/フリーライター】

 多いのは再婚男性と初婚女性、次に再婚同士、再婚女性と初婚男性の順となる。

「僕は初婚で、妻は再婚でした。5年前に結婚して息子をひとりもうけましたが昨年離婚。怒濤のような結婚生活でした」

 疲弊したような顔でそう話してくれたのは、佐々木透さん(40歳)だ。32歳のとき、3歳年上の彩乃さんと知り合った。

「僕はサラリーマンですが、彼女は事業をやっていて仕事関係で知り合いました。素敵な女性だなあと思っていたら、雑談の中で『私はシンママだから』という言葉が出た。シングルならつきあいたいと思い、デートを申し込んだのがきっかけで親しくなっていきました。ただ、彼女の優先順位は当時、12歳だった娘。彼女の実母が同居して娘の面倒も見ていてくれたようです。デートには応じてくれても、1年ほどは家につれていってはくれなかった」

 1年たったとき、「娘に会ってみる?」と彩乃さんから言われ、透さんは緊張したという。「あくまでも私の友だちとして紹介するから、変に緊張しないで」と忠告されたが、透さんは彩乃さんとの結婚を望んでいた。緊張するのは当たり前だ。まして娘は感性過敏な10代前半である。

「3人で外で食事をしました。娘は最初こそ言葉少なでしたが、少しずつ話すようになってくれた。『おじさんはどんな仕事をしてるの?』『ママとはどうやって知り合ったの?』という質問にも丁寧に答えました。娘はアイススケートを習っているというので、僕も昔やっていたよと言いました。北国の生まれですから、スキーとスケートはごく当たり前にやっていたので」

 それが彼女の気を引いたのか、次は3人でスケートへ。スピードスケートで“少しは鳴らした”彼が滑って見せると娘の目が輝いたという。スキーにも出かけ、彼は娘にうまく転ぶコツ、うまく滑るコツを教えた。たった3日間で、娘はかなりうまく滑れるようになったそうだ。

「ときどき勉強も見ました。彼女は理数系が得意だったので、将来、何になりたいのかと効いたら物理学の研究者だという。すごい子だなと思いました」

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