妻の連れ子に迫られて…狂った「再婚サラリーマン」の家庭生活 そして残った大きな謎

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娘は弟の面倒をよくみたが…

 そうやって娘の信頼を勝ち得ていった透さんは、最初のデートから3年が経過したころ、彩乃さんと結婚した。同時に娘とも養子縁組をし、名実ともに家族となった。

「だからといって父親だと思わなくていい。今まで通り、おじさんでいいよと娘に言ったら、娘はしばらく考えていましたが、『じゃあ、名前が透だから、とーちゃんでどう? 他人からは“父ちゃん”に聞こえるし、ちょうどいいんじゃない?』って。妻とも笑いながら、それはいいねと。妻の母もいい人で、家族4人、仲良く暮らしていたんです」

 その後、彩乃さんの妊娠が発覚。結婚して1年後、息子が生まれた。娘にとっては少し複雑な気持ちだったかもしれないが、誰より喜んでいたのも娘だった。

「娘はよく弟の面倒をみてくれました。僕や妻が仕事で忙しいときも、義母よりよく面倒をみていた。かわいい、かわいいと言っていましたね」

 当時、娘は16歳。第一希望の高校入試に失敗、滑り止めに合格したが、そのことをもっと重く受け止めるべきだったと透さんは言う。娘が弟をかわいがるのを「いいこと」と思っていたが、それは娘の「孤独」の裏返しだったのかもしれない。

「それから娘が学校へ行くふりをしてサボっていたり、帰宅したときにたばこの臭いがしたりといろいろありました。ただそのころ僕は仕事が多忙で出張も多く、妻も事業を拡大する話があって奔走していた。義母と娘と小さな息子の3人でいることが多くて、娘はうんざりしていたのかもしれません」

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