麻生前財務相を外し、安倍元総理の意向を“無視”… 岸田総理の人事への評価は

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地味な陣容の行く末は……

 権勢を振るった前幹事長派閥も形無しである。その小林氏は経済安保担当大臣に。しかし、抜擢の理由は「二階派だから」ではない。

 前出・官邸関係者の談。

「小林さんは政策通で甘利さんから絶大な信頼を置かれる一方、開成高校出身でもあります。永田町における開成のつながりは太く、官僚を含めた同窓会組織・永霞会もあります。自民党の開成出身議員は岸田さん含め8名いて、総裁選では必ずしも全員が岸田さんを応援していないのですが、コロナ前は開成出身者の官僚と頻繁に飲んでいました。昨年にはその8人で飲み会を開き、最後は校歌を歌って結束を確認したそうです」

 気心の知れた若手を抜擢し、意気揚々の岸田総理。だが、その陣容は「地味」の一言に尽きる。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は、

「松野官房長官が鉄壁で官邸を守れるか、未知数ですし、甘利幹事長も、自身の“政治とカネ”の問題があり、選挙にはマイナスとなります。実務型の菅前総理が世論に受け入れられなかったのは、岸田さんもよくわかっていて、いま一生懸命柔らかいキャラクターを作ろうとしている。ただ、わざとらしく見えることもあるので、そのあたりを有権者がどう受け止めるか、でしょう」

週刊新潮 2021年10月14日号掲載

特集「“弱くても勝てます”『岸田文雄』研究」より

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