読書好きが求める“新しい形の出会い”―― 本のマッチングサービスが若者に刺さる理由

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同性ともマッチング

 事前情報がほとんど無い相手といきなりビデオ通話をして、盛り上がるのだろうか。

「20分間の通話のうち、最初の10分はお互いの顔が映らないということもあって、初対面でもあまり緊張せずに会話することが出来ます。同じ本を読んだという共通点があるので、『〇ページのここが面白かった』などと具体的な話が出来るし、相手も読書が好きな人だということは分かっているので気軽に話せます」

 ビデオ通話が終わった後、お互いに連絡を取り合いたいと思えば、Twitterもしくはインスタグラムのアカウントかメールアドレスを交換することが出来る。

「ビデオ通話した方とTwitterで相互フォローしました。お相手は同年代の女性で、今でもTwitter上で交流は続いていますが、直接会ってはいません。元々恋愛目的で始めたわけでもないので、気軽に本の話が出来るネットの友人を見つけたという感じでしょうか」

 先の男性が言うように、このアプリはマッチングを恋愛的な出会いに限定しておらず、その人の恋愛対象に関わらず、異性とも同性ともマッチングする可能性がある。利用者は、男性1対女性3という割合のため、女性同士でマッチングする可能性が高い。

「本棚で手と手が重なる出会い」

 とはいえ、異性との出会いを期待してサービスに加入した女性もいる。

「『本棚で手と手が重なる出会い』というコンセプトに惹かれました。そういうのって、本とか映画の世界だけの話で、自分の身に起こるとは思えないじゃないですか。もちろん選書サービスにも興味がありました。最近話題になっている作家の本とか、名前は知っているけどまだ手を出したことが無い本は、こういう機会じゃないとなかなか読めないんです。月額1980円という値段も、文庫本1冊の値段と比べると高いですが、その後ビデオ通話で色々な人に出会えるなら割に合うんじゃないかと思いました」

 最初のビデオ通話の相手は女性だったが、2度目で男性とマッチングした。

「男性の方とのビデオ通話は、なんか思い描いていたのとは違いましたね。その時読んだ本が、仕事観に関係するものだったので、流れで仕事の話題になったんですよ。お相手はフリーランスの方で、私は会社員なので、その辺りの感覚が違ったというか……。女性とマッチングした時のほうが、話も盛り上がってすごく楽しかったです」

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