25歳“硫酸男”の正体 実は静岡の大学に編入した現役学生。両親は他界し実家でひとり暮らし

国内 社会 2021年8月28日掲載

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 当初、職業不詳と報じられていた“硫酸男”は、現役の大学生だった――。東京・港区の地下鉄駅構内で知人男性(22)に硫酸をかけて怪我を負わせた容疑で指名手配されていた花森弘卓容疑者(25)が、逃亡先の沖縄県で確保された。ここ数年で相次いで父母を亡くし、孤独を深めていたという男を凶行へ向かせたものは何だったのか。

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防犯カメラのリレー捜査

 無数の防犯カメラが設置された東京の駅構内での大胆な犯行。カメラのリレー解析で確保されるのは時間の問題だった。

「24日午後、花森容疑者は静岡市葵区の自宅を出て、被害男性の勤務先がある赤坂見附駅へと向かった。その後、会社付近をうろつき、男性を見つけると尾行を開始。地下鉄に乗った男性をそのまま追いかけ、午後9時頃、白金高輪駅のエスカレーターで追い抜きざまに、硫酸とみられる液体を男性の体にかけて全治6カ月の怪我を負わせた。犯行時、近くにいた女性(34)も濡れた地面に足を滑らせて転ぶなどの軽傷を負っています」(警視庁担当記者)

 こうした花森容疑者の動きから、警視庁は無差別な犯行ではなく、被害者と交友関係があるとみて捜査を続けていた。

「花森容疑者は犯行後、品川駅から新幹線に乗っていったん帰宅。翌日の25日には家を出て静岡駅に向かったことが確認されています。沖縄行きの飛行機に乗ったのは同日夕方。空港に着くとバスで宜野湾市内の友人宅まで向かい、そこで3連泊した」(同)

琉球大学時代の友人宅に潜伏していた

 沖縄は慣れ親しんだ土地だった。花森容疑者は静岡県内の私立大学付属高校を卒業後、地元を出て、沖縄県の琉球大学に進学。頼った友人もこの時代に知り合ったとみられる。なお、被害者も琉球大学時代に所属していた映画サークルの後輩だった。

「28日午前10時頃、友人宅近くの路上にいるところを沖縄県警の警察官が職務質問。最初は『スナガワ』と偽名を名乗り逃げようとしましたが、やがて『花森です』と認め、大人しく任意同行に応じました。犯行時に自ら硫酸を被ったらしく、両腕や胸部の皮膚がただれていたようです」(同)

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