また謹慎処分を受けた西武「相内誠」 恩師は「鍛え方が足りなかった」と悔やむ

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 西武ライオンズは8月20日、相内誠投手(26)と佐藤龍世内野手(23)を、無制限の対外試合出場禁止とユニホーム着用禁止にすると発表した。理由は、球団から自宅待機や不要不急の外出禁止を通達されていたにもかかわらず、4月12日、佐藤の運転する車で千葉県内のゴルフ場へ行ったためだ。しかも、ゴルフ場へ向かう途中、首都高速の山手トンネル内を、制限速度を89キロもオーバーする時速149キロで走行し、オービス(自動速度違反取締装置)に検知されていた。異例の厳しい処分が下されたのもある意味、当然だが……。

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 佐藤はさておき、相内はこれまでも度々問題を起こしてきた。西武入りする前は、最速145キロの切れのいいストレートにスライダー、カーブ、フォーク、カットボールを操り、端正な顔立ちと腕の振りが柔らかいことから“房総のダルビッシュ”と呼ばれた。家庭の事情で中学時代を児童養護施設で過ごしたことも話題になった。しかし、プロ入り後は1軍で21試合に登板し、0勝7敗、防御率は10・05と結果を出していない。

 これまでの問題行動を改めて紹介すると、最初は、2012年12月。友人と2人で東京スカイツリーへドライブに出かけ、その帰り道に仮免許を取得していた相内が友人に「運転を代わってくれ」と懇願。一旦断られたものの、無理やり運転を代わってもらい、東京アクアラインを走行した。制限速度を29キロオーバーする時速109キロで運転し、覆面パトカーに摘発された。その1カ月前にドラフト2位で指名されたばかりだった。

 道交法違反で千葉県警に摘発された相内は、入団交渉も凍結され、千葉国際高校(現・翔凛高校)からは謹慎処分を受けた。正式に入団が決まったのは翌13年3月10日だった。背番号は当初用意してあった41番から71番に変更。年俸も当初の700万円から630万円に減額された。

 千葉家裁木更津支部は3月、相内に対して「非行態様や性格、環境などに鑑み、相当期間の保護観察が相当」とした。保護観察は13年9月まで続いた。

 ところが、保護観察が終わった2カ月後、再び問題を起こしてしまう。2014年1月、西武の公式ホームページの意見欄に、未成年の相内が都内で飲酒しているとの投書があった。球団が本人に確認したところ飲酒を認め、さらに13年の11月と12月にも都内で飲酒し、喫煙もしていたことを認めたという。球団は1月22日付で6カ月間の対外試合出場禁止、外出規制の処分を申し渡した。

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