また謹慎処分を受けた西武「相内誠」 恩師は「鍛え方が足りなかった」と悔やむ

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指先の感覚が鋭敏

 さらに2018年4月10日、車による自損事故も起こしている。その日はイースタンで日本ハム戦があり、清宮幸太郎のプロデビュー戦として注目されていた。この試合に先発予定だった相内は、西武のメットライフドームへ自身の車で向かっている途中、運転操作ミスで車をガードレールに衝突させた。この事故で先発も外され、球団は数試合の出場停止、1年間の運転禁止処分を科した。

「1勝もしていないのに、よく8年間も置いてくれたものです。西武は相内にまだ期待しているのでしょうか。これだけ問題を起せば、普通だったらとっくに戦力外ですよ」

 と語るのは、相内を指導した千葉国際高校野球部元監督の高瀬忠章氏(75)である。

「彼は家庭環境のこともありましたから、高校を出た後は大学進学は無理でした。そこで私は、プロを目指せと指導したのです。ストレートはスピードがあり、コントロールもいい。指先の感覚が鋭敏で、繊細に球を操っていました。アウトコース低めへびしっと投げることができた。指先が鋭敏な感覚を持っている投手は稀ですからね、プロで通用すると思いました」

 実際、相内は高校2年の時、高校野球・千葉大会で松戸馬橋戦に先発し、先頭打者から9人連続三振を奪った。3年は春季県大会で5試合40イニングを投げ、47三振、防御率は0・00だった。

「3年の千葉大会では、相内を見るために日米13球団のスカウトが集まったものです。ところがプロに入ると、次々に問題を起こしてしまい……。昔からやんちゃなところがありますね。すぐに調子に乗ってしまう。1勝もできないのは、精神的に弱いところがあるからでしょう」

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