保釈された「周庭さん」は今後どうなる? “民主の女神”を許さない中国共産党の本音

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 8月10日、国家安全維持法違反の疑いで逮捕された香港の民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)さん(23)。翌11日に保釈されたものの、逮捕について「これまでで一番怖かった」と記者団に語った。中国共産党からターゲットにされた彼女には、今後、どのような試練が待ち受けているのだろうか。

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“民主の女神”と呼ばれる彼女は、日本の政治家や作家、俳優や著名人にもファンがいて、逮捕された際には、「#周庭氏の逮捕に抗議する」という日本語のハッシュタグが拡散した。日本語のTwitterアカウントには48万人以上のフォロワーがいるという。

 また、自民、立憲、国民、維新など約30人の超党派議連は12日、周氏の逮捕について声明を発表。「香港当局が市民や報道機関に圧力をかけ、思想や報道の自由、基本的人権を蹂躙する行為は許されるものではない」と、中国共産党や香港政府に対して強く抗議したのだ。外交問題には関心の低い日本で、なぜ彼女の逮捕はこれほど反響があったのか。

「まあ、彼女は若くて美人で、民主運動のやり方も毅然としていてすがすがしい。日本語も流暢ですから、日本では好感を持たれるのでしょう。発言が多くの日本人の琴線に触れるんでしょうね」

 と解説するのは、評論家の石平氏。

「彼女は、香港の民主化運動のシンボル的存在ですから、中国共産党も彼女の対応に苦慮しているようですよ。逮捕はしたけど、すぐ釈放しましたからね。国家安全維持法の最高刑は無期懲役ですが、さすがにそれはないでしょう。彼女が無期懲役になったなら世界中から抗議され、中国共産党は極悪人を自ら演じてしまうことになります」

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