保釈された「周庭さん」は今後どうなる? “民主の女神”を許さない中国共産党の本音

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活動を封じ込める

「今年6月に国家安全法が施行されたため、香港も中国本土と同じように中国共産党の支配下になったも同然です。今後は、どんな行為も拡大解釈され、逮捕される可能性が出てきます。例えば外国のメディアのインタビューを受けただけで外国勢力と結託したということにされ、国家安全法違反で逮捕されることもあるかもしれません」(同)

 周さんは、国家安全法が施行された6月30日に所属していた政治団体を脱退している。Twitterでは、

《私、周庭は、本日をもって、政治団体デモシストから脱退致します。これは重く、しかし、もう避けることができない決定です。絶望の中にあっても、いつもお互いのことを想い、私たちはもっと強く生きなければなりません。生きてさえいれば、希望があります。》

 今後、周さんは起訴される可能性もある。これまで通りの活動はできるのだろうか。

「中国共産党は、彼女の活動を封じ込めにかかるでしょう。常時監視し、なにかあればすぐに拘束する。彼女がアニメなど日本の大衆文化のファンであることも中国共産党にとって面白くないようですね。ただし、彼女を長期間拘留するとか、厳しい取り調べを行うとか、そういうことは共産党にマイナスイメージになるだけなので行わないと思います。彼女もしばらくは表立った活動はできず、“生殺し”の状態になるのではないでしょうか。今後、香港が独立でもしないかぎり、彼女の未来もなかなか開けないかもしれません」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年8月17日掲載

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