韓国人に「コロナ情報共有に日本はまだファックス使ってる?」と言われた話

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「防疫上の封鎖処置」を行った

 日本における新型コロナの再流行は、韓国で驚きをもって受け止められている。新規感染者数が、日本では連日1500人を超えるようになってしまった。8月1日の新規感染者1581人は、この原稿を書いている時点での最高値である。人口比を考慮すれば、韓国は日本の約半分であるので、今の日本の流行は、大邱を中心とする韓国の感染拡大ピーク時である2月29日の909人に迫るような勢いだということになる。

 ただし、韓国での先だっての流行と、日本での今回の流行は根本的に異なっている。韓国での流行は、慶尚北道の中心都市、大邱にある新天地という宗教団体の1000人規模での集会で発生したクラスターが震源であった。韓国政府も2月25日にいち早く、大邱と慶尚北道に対して、「防疫上の封鎖処置」を行うと発表。

 これは、中国武漢市の地域封鎖ほど厳格ではないものの、日本風に言えば、不要不急による該当地域への往来はしないよう、国民へ明確に訴えるものだった。その結果、もともと大邱と往来の多いソウルや釜山ではある程度の感染者が出たものの、大規模な感染は「防疫上の封鎖処置」がなされた地域に限定されていた。

 一方で、日本での今回の再流行は、夜の街や劇場でのクラスターを中心とした、広い地域の人々の往来により発生している。そのため、感染者の追跡が難しいのはもちろんだが、政府や各自治体の方針にズレがあり、どちらの情報が正しいのか、国民は疑心暗鬼になっている。

 多くの場合は政府の方針が「ゆるい」と言われているようで、それでなくとも衝撃を呼んだアベノマスクを再配布するのしないのという話もあるほか、Go Toキャンペーンでの方針転換もあり、政府によるコロナ対策に対して不満を越えて不信感を抱いている人も多いと聞いている。

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