韓国人に「コロナ情報共有に日本はまだファックス使ってる?」と言われた話

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行動があまりにも遅い日本

 現在、日韓両国における新型コロナの流行は、大きな差がある。8月2日発表の新規感染者数は、日本が1539人で、韓国が30人である。これだけでも歴然としているが、韓国の30人のなかで、22人は最近海外から入国した人であり、ということは、国内で感染した人は8人にすぎない。

 日本での新規感染者のうち何人が海外からの入国者なのかは定かではないが、国際線がそう多く飛んでいないことと、新規感染者の伸びを考慮すると、何百人もいるとは思えない。ということは日本国内で感染した人は、1000人は下らないわけで、韓国と比べると、3ケタ違う。

 そんな日本を韓国から見ていると、心配で仕方がない。それは私が日本人であり、関東や関西には知人や友人も多く、親兄弟もいるからだ。自分の地元とする県や市で、最近どれだけ新規感染者が出ているのかをついつい頻繁にチェックしてしまうのだが、それは精神衛生上良いものではない。

 新型コロナに対する日本社会の向かい方は、これまで何度か韓国社会を驚かせてきた。韓国政府は1月の時点から、中国の武漢を中心に流行が拡大しつつある現状を考慮し、コロナ防疫政策を進めていたが、日本政府はなかなかその気配を見せなかった。韓国人が日本に旅行に行って一番好感をもてるものの一つに、清潔さがある。その日本が、こと新型コロナに関しては、行動があまりにも遅いのだ。

 そして、その遅さは、今でも感じられてしまう。

 それは、新規感染者をめぐる情報共有の遅さである。東京都は新規感染者の報告をファックスで受け付け、それをもとに新規感染者数の集計を行っており、感染発覚から発表まで約3日かかるという。これは7月18日付の朝日新聞の記事だが、それを受けてテレビ局も含む韓国メディアが大々的に報じた。

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